劇場公開日 2022年1月28日

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「短編でも十二分に愉しめる」殺すな bluewaveskyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0短編でも十二分に愉しめる

2022年1月29日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

興奮

最近上映される時代劇はほとんどハズレがないので、中村梅雀、柄本佑の共演を知り鑑賞。柄本佑で時代劇といえば『居眠り磐音』の小林琴平が良かった印象がある。いつも前情報なしで見るので、52分の短編とは知らず、相変わらず水戸黄門の八兵衛並みのおっちょこちょいな私。なんと、これも知らなかったのだが(ポスターをよく見てなかっただけなのだが…)、柄本佑は安藤サクラとの夫婦共演で、それも駆け落ちした恋人役。時代劇全盛の頃は夫婦共演も珍しくなかったのかもしれないが、今ではほかに例をあまり知らず、それも互いに細やかな機微が感じ取れる、まさに“熱演”だった。私は朝ドラをほとんど見ないので、安藤サクラさんの演技をじっくり観たことがなく、時代劇でこれほどの演技ができるとは、今日では稀有な女優さんであると認識できたのは収穫だった。

もちろん主役の梅雀さんもお父さんほどの貫禄はないものの(失礼!)、これも『磐音』の金兵衛以来でいつもの自然体で隠居で長屋住まいの浪人を体現。この人はホントに人がいいんだろうと思わせる芝居ですね。短編でも十二分に見応えがあります。それも、CATVで観るより、この作品はやっぱりスクリーンで観た方が映えます。

bluewavesky