劇場公開日 2022年2月18日

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「Season1と比べコロナ禍を匂わす社会派作品が多い印象」MIRRORLIAR FILMS Season2 015🎬さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0Season1と比べコロナ禍を匂わす社会派作品が多い印象

2022年2月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

Season1と比べて圧倒的に観やすくなったと思います。特に題材がより身近になったせいかと。
以下、一話ずつ感想。

①point
阿部進之介監督作品。とある理由で日本にやってきたアメリカ人(多分)の青年と、無愛想な日本人のオッサンとの魂の交流を描いた作品。
地味に沁みる良作です。

②The Little Star
やはり貴様か紀里谷和明。山田孝之氏主演。
大切な人を喪ったオッサンがパンダの着ぐるみを着て強大な悪に立ち向かう話。
松本まりか氏の声がとてもよい。

③Denture Adventure
Azumi Hasegawa氏監督作品。ある日金歯を拾ったおばあちゃんがミラクルなものに生まれ変わるサクセスストーリー。
出演者、雰囲気、ストーリーと全てが非常に可愛らしいです。オチが最高。

④煌々 go on a picnic
山田佳奈監督作品。結婚するとかちょっと実感湧かんですっていう兄ちゃんが、母ちゃんから打ち明けられたある秘密により精神的に成長していく話。
野郎の心理を突きすぎてて何とも言えない作品でした(逃げ)。

⑤愛を、撒き散らせ
志尊淳監督作品。いのちの電話のオペレーターをしている主人公と、「死にたい」と訴える名も顔も知らぬ人々との繋がりを描いた作品。
泣きます。これ、めっちゃ泣きます。なので観に行く方はタオルを持って行って下さい。

⑥King &Queen
駒谷揚監督作品。⑤で号泣した人を混乱の渦に叩き込む超展開ホラコメ。色々やらかしてるのに妙に爽やかなオチが大好きです。
文字にするとつまらんのであえて内容は書きません。

⑦適度なふたり
柴田有磨監督作品。暑がり夫vs寒がり妻の攻防。
妻→夫への愚痴と反省会と思いきや、まさかの夫リベンジの展開が面白かったです。

⑧巫.(かんなぎ)
柴咲コウ監督作品。志尊淳氏の作品と共に、こちらも社会派な内容でした。次第に追い詰められる母子家庭と、最後の希望。
観終わってからインタビューを拝見しましたが、柴咲氏自身経済的に逼迫したご家庭で育ってこられてたんですね……。描写がかなりリアルでした。

⑨インペリアル大阪堂島出入橋
三島有紀子監督作品。老舗洋食店のシェフが店じまいの日に寄せて過去を振り返る話。
余計な映像はなく、延々と主人公の佐藤浩市氏の独白と歩行映像で彼の歴史を紐解く秀作。
日本人監督作品ですが、ヨーロッパ系の海外監督作品を観ているような感覚でした。

以上、九話。
正直、Season1では合わんなーと思った話もありましたが、今回は全体的に印象に残る素晴らしい作品が多いです。是非映画館で。

BONNA