劇場公開日 2022年6月3日

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「ガンダムのパラレルワールド」機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島 zem_movie_reviewさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5ガンダムのパラレルワールド

2023年6月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

最初に謝ります。
安彦良和は監督(製作)作品にロクなものがない、作画、キャラデザでヤメとけっていつも(ORIGIN、クラッシャージョウ)言っておりましたが、本作は「映画」として面白いものでした。やれるもんだな。

さて、映画にカッコ書きとしたのは理由があります。予想はしてましたが、ってか予告ティーザーとか見てればわかりますが、オリジナルに対してのパラレルワールドなんですよね。この作品。なので、「ククルス・ドアンの島」としての映画として鑑賞するならとてもおもしろい、よく出来たストーリー(ギャク的表現除く)だし、作画崩壊(笑)もなく、映画としての音響もまずますでした。

でも、自分、オリジナルをみてはまった世代なんでどうしてもオリジナルの世界が頭にあるわけで、
・この時点でジムが大量投入されている
・スカート付きザクってドムへの愚弄じゃねえかよ(激怒)
・スレッガーさん、ジャブローからだろ。
・え?ブライトさんが士官候補生から一気に少佐、ですか?え?さすがに・・・
・え?え?オデッサ作戦の前に正規軍扱いされてましたっけ???
・ん?レビル配下に「正式に」なる前は、塩の調達が問題になるくらいに補給に苦しむくらいに邪険にされてたよな・・・。で、
・あれ?ホワイトベースにジムとコア・ブースターがある。。。で、レビル配下ではない。とするとマチルダさんは「消された」?
・そもそもドアンの島は五島列島(少なくとも日本のどっかの島)のどっかのはず・・・
・そうそう、オデッサ作戦でのホワイトベースの侵攻ルートは中央アジア経由でしたよね?それがベルファストから回ってって、どこの並行世界だよ。ってことはランバ・ラルは地球に来ないのか??

とかとか。

と場面ごとに頭が?????となるのです。

一方、ドアンがジオンを脱走する前の状況や経緯がよく分かったり、島の裏設定だったり、モビルスーツの戦闘シーンの迫力だったり面白さは秀逸でした。なるほどねえ、こっちはこっちでしっくり来るねえ、でした。なお、これはどうしようもないことなのですが、古谷さんと古川さんくらいしか声優が残ってない中、二人ともさすがに経験をました中での演者の構成、演技から、オリジナルはとっくに終わってたんだな、と当たり前のことを実感して寂しくもありました。

つまり、「ククルス・ドアンの島」という映画として、ピンなら秀逸で面白いのですが、「ガンダム」という括りで行くと、とっ散らかった、いや、ガンダムの名を簒奪した全く関係のない酷え作品じゃないかと思った次第です。

と、評価に困った作品でした。
なお、特別料金の意味は分かりません(納得できてない)。

zem_movie_review