劇場公開日 2022年1月28日

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「【”踊りの求道者”踊りとは何かを独自のスタンスで極めようとする、70歳を超えても衰えを見せない、田中泯の姿を追ったドキュメンタリー作品。】」名付けようのない踊り NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【”踊りの求道者”踊りとは何かを独自のスタンスで極めようとする、70歳を超えても衰えを見せない、田中泯の姿を追ったドキュメンタリー作品。】

2022年10月25日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

知的

幸せ

■世界中のアーティストとコラボレーションし、ダンスの公演歴は3千回を超える田中泯。好きなことを極め、心のまま生きる境地にどのようにたどりついたのか。子供時代を描いた『頭山』の山村浩二によるアニメーションを交え、生き方の根底にある思いを紡ぐ。

◆感想

・田中泯を知ったのは、多分と同じであろうが「たそがれ清兵衛」である。剣の達人、余吾を演じ、真田広之との屋内での切り合いには、釘付けになった。
その切り合いのシーンは、このドキュメンタリー作品でも描かれるが、”たそがれ・・、眼が暗くなってきた・・。地獄だ・・。”と言いながら死にゆくシーンは、正に死の踊りであった。

・その後、興味を持ち彼が田舎暮らしをし、自ら米、野菜を作る中で身体を作ってきた事も知った。今までのダンサーには無い生き方であると思った。

・更に、「るろうの剣心」シリーズで、御庭番を仕切る"翁”を演じた際の剣術アクションスピードの凄まじさにも、度肝を抜かれたモノだ。

・今作では、彼が全身の毛を剃り、ペニスに布を巻いて独自のダンスを”場躍り”として長年披露してきた姿や(当然、捕まっている・・。)フランスで、漸く世界に認められる存在になった過程が描かれる。
何より驚いたのは、彼が心酔していたのが、ロジェ・カイヨワであったことである。
ー そして、彼は晩年のカイヨワに実際に会い、”名付けようのない踊りを続けてくれ・・”と言われている。-

<今や、邦画界の重鎮と言っても良い田中泯の本業は矢張りダンサーであり、70歳を超えても農作業で鍛えた身体のしなやかさは健在であると思った、ドキュメンタリー作品である。>

NOBU