劇場公開日 2022年11月18日

  • 予告編を見る

「終始暗い!夢の様な逆光の映画。」ある男 コバヤシマルさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0終始暗い!夢の様な逆光の映画。

2024年4月6日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

楽しい

単純

 内容は、ある男にまつわる多目的な視点から語られる暗い雰囲気の人間模様話。
 印象的な台詞は、『生きてて恥ずかしくないですか?』詐欺師の柄本明さんの獄中での会話
が意味深で面白かった。迫力の中にある冷たさが役を引き立て面白さを増してました。
 印象的な立場は、登場人物其々が不満を抱えて自縄自縛状態から逃げ出せないと言うドラマを作っている所が面白かったです。今も昔も変わらず身分詐称やなりすまし自分では無い誰かになりたい変身願望は面白い主題です。
 印象的な場面は、窪田の夢の様な約4年間の逃避行生活です。ハレーションで煌めく生活は決して夢でなく、最後に妻夫木と林の中で別れを告げるシーンでは、身分詐称してきたが誰かに知って欲しかった無念が晴れた様で感謝している様にも、妻夫木自身の心情にも寄り添う様で面白かったです。
 個人的には、自縄自縛で自分勝手な人の思い込みにあり同情は出来ませんが傍目から見ていると悲観的にも楽観的にも見えて面白かったです。でも思春期の継親の難しさは、んな事ないよなと感じてしまいました。絵からインスピレーションを🖼️掘り下げる文学的で緻密な構成と監督の伝えたい事が分かる面白い映画でした。役を演じる役者🎭自体が仮面を付けなりすましている様な構造は映像表現として分かりやすく面白かったです。
役になりきるあまり自分自身を見失う様な演技でないと観客は引き込まれません。罪な仕事だなと思うと同時に変身願望の面白さを感じました。

コバヤシマル
りかさんのコメント
2024年4月7日

こんにちは♪
共感ありがとうございます😊
本作、今だにわかりません。
色々考えてしまいますが。
柄本明さんの言葉は、妻夫木さんに失礼ですよね。気持ち悪いオッさんでした。しかし、柄本明さん、観る作品観る作品に必ずと言っていい程出演されていていつも驚いています。

りか
R41さんのコメント
2024年4月7日

予備知識なく見た作品です。
作りの面白いのが、窪田君と安藤さんたちの生活が描かれた後で、主役となる妻夫木君が登場したことです。
私は彼の登場に「えっ?!」となり、こっちが主役かと驚きました。
義父から「在日」という彼にとって触れてほしくないことを言われ、彼自身自分を見失いつつあったのだと思われます。
作品では事実関係を精査していくことに終始しますが、実際には妻夫木君の心境の変化を追うべきなのでしょう。
妻の裏切り… 真木よう子さんの登場にも多少違和感を覚えました。
なぜ彼女だったのか。妖艶で魅力的。
ここに映像を持って畳み込んできた監督の思惑が伺えます。

R41