劇場公開日 2022年2月25日

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「羊文学の曲は素晴らしい、が……」この日々が凪いだら BONNAさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0羊文学の曲は素晴らしい、が……

2022年5月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

短編の『なみぎわ』とセットで鑑賞。
結論を先に述べますと、私には合わなかったです。将来に対してくよくよ悩む日々を通り越してしまったせいか、はたまた精度の高いドキュメンタリー作品と併せて観たのがいけなかったのか。

微妙なところを挙げるとキリがないので、まずは良かった点を先に挙げます。
・羊文学の曲
・さざなみの音
・港町の景色

これはちょっと……という点。
・登場人物がそこそこいるが、あまり会話のキャッチボールが出来ていない。と言うより、登場人物のキャラ付けが薄い。結局60代のじいちゃんが撥ねられ役オンリーだったの可哀想。
・話の展開が割と唐突。いやそこでライブ行こうぜと言われても。
・主人公は女性の方かと思っていたが、実は男性の方だった。
・そしてこの男性主人公。基本的にコミュ障なのか、人の話を遮ったり突然自分の話にすり替えたりする。
・かと思っていたら、ラストにかけて他キャラまでなんだか人の話を聞かなくなるし、突然ポエムみたいなことを言い始める。どうした、みんな。

気になる点。
・他の方も指摘されていた、父ちゃんの通帳の残高。むしろ負債を継ぐ可能性があるのでは。
・基本的に退去費用は大家がもつよ。この場合。
・基本的に取り立て屋は裁判沙汰を嫌うから、あんま露骨に殴らないと思うよ。多分だけど。
・(短編のみ)結局市役所のおっさんは何しに来たんだ。

もう本当にストレートに言いますが、普段他人とコミュニケーションを取ることが苦手な方が作った感ある作品です。この話の根幹が、ラストの男性主人公の叫びにあるとしても、そこまでの話の運びがあまりに主人公目線の展開過ぎる。
もしや、監督さん自身がこの男性主人公に感情を入れ過ぎた結果、こうなったのかな……とまで思ってしまった。

ワーストとは言いません。
繰り返し言いますが、私には合わなかった、というだけのことです。

BONNA