劇場公開日 2021年9月17日

「PCの再起動を見せられる超大作」食人雪男 Minaさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0PCの再起動を見せられる超大作

2023年5月7日
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本編に触れる前にまず本作が色々と衝撃作である事に触れておきたい。PCなどは時折再起動を必要とする事があるかと思うのだが、本作では危機的状況下でそれが発生する。普通ならばそれが見せ場になってもおかしくなく、手に汗握るハラハラドキドキ展開という「美味しい」シーンだ。それが再起動になった途端、「クソッ!」と立ち上がりその辺をウロウロ・・・キョロキョロ・・・「よし繋がった!」という一連の無駄なシーンを見せられる強烈なシーンを披露してくれる。これは他作品では中々お目にかかれない貴重なワンシーンだろう。基本的にはメンバーが1~2人に別れ、順番に雪男に殺されていくという分かり易いストーリーであり、内容はあって無いような物だ。だが、ヒロイン?が途中で天地がひっくり返る様な衝撃的事実を数少ないヒント(というか普通の人間なら思い付かないだろというレベルのヒント)で気づいてしまうのだが、口あんぐりな観客そっちのけでさらっとそれを言ってしまい、PC担当の兄ちゃんはさして驚く様子もなく受け入れてしまう。明らかに生死に関わる事態にも関わらず、やれ電源が入らねぇだケーブル切れてるだ電波届かねぇだ千切れた腕見ただけで誰が殺されたか分かるというチートスキルを発動するやでてんやわんやである。現代の銃火器が一切通用しない無敵な雪男なのだが、登場人物らは何故かちんたら歩く雪男を目視できてるのか出来てないのか、やたらと空に向かって連射し、いつの間にやら近くまで来ていた雪男に殺られるという何の工夫もない同じようなシーンがほぼ人数分続き、映画作品として面白いとは決して言えない。
だが、特筆すべき点は過激過ぎとも言えるスプラッタ描写の数々である。袖口が見えてしまう雪男のクオリティには慣れないが、顔面皮膚剥がしや内臓噴出、腕断裂、顎引き抜きなど、スプラッタファンを唸らせるシーンに全力投球である。80年代等はこの手のシーンに力を注ぎ過ぎた結果、内容が破綻している作品がかなりあったが、本作は見事にその系統を受け継いでいる。そのアホらしさとチープさが相まった本作は、Z級映画のお手本である。

Mina