劇場公開日 2022年12月23日

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「意外なシーンでエディ・マーサン」フラッグ・デイ 父を想う日 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5意外なシーンでエディ・マーサン

2023年11月29日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 6月14日はアメリカ国旗制定記念日(休日ではない)。地元金沢市では前田利家が金沢城入城した日とされ、かつては6月14日に金沢百万石まつりが執り行われていました。ついでに言えば、今自分が乗ってる車の納車日が6月14日です。なんとなく自分が死ぬ日も10数年後の6月14日になるような気がして仕方がない。

 人生で美しいものを残すことが生きがい?ちょっと違った方向に行ってしまったジョン・ヴォーゲル。思いついた新しい事業に次々と手を出し失敗する。よくある話だけど、ついには○○にまで!てな感じで娘ジェニファー視点で語られていく。基本的にジョンは嘘つき。事業に失敗したら火を放って逃げ出すという変わり者。でも娘にとってみれば、性的暴行を加えようとする義父よりはマシ・・・というか愛している。

 不器用でダメ男で愛情表現が下手な演技をさせれば天下一品のショーン・ペン。考えてみれば、反面教師を使って家族愛を描いているのだろう。そんな映画は数多くあるけど、どこか味のある作品。なんとか彼に新しいスタートを作ってあげたい気持ちが伝わってくるのです。そしてジェニファーがジャーナリストとして成功しようとする矢先にあの事件を見てしまうという衝撃的展開が効いている。

 風刺画的な絵が上手いというのが一つの伏線となり、それが贋札へとも繋がるところ。因縁のある誕生日とともに心に残りました。

kossy