劇場公開日 2021年9月10日

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「【”彼が遺した鈴の音。されど、川は流れる。”今作は、マレーシア出身のエドモンド・ヨウ監督が日本の名作短編をアーティスティックな世界観で描いたニュー・アジアン・フィルムである。】」ムーンライト・シャドウ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【”彼が遺した鈴の音。されど、川は流れる。”今作は、マレーシア出身のエドモンド・ヨウ監督が日本の名作短編をアーティスティックな世界観で描いたニュー・アジアン・フィルムである。】

2023年1月16日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

幸せ

■今作は、「渇き。」で度肝を抜かれた小松菜奈さんと、「his」でビックリした宮沢氷魚さんのW主演という事で、観る気満々だったのだが、私が当時影響されており、且つ私がこの映画サイトを鑑賞記録用に使っていたのを、”レビュー、投稿してみようかな‥”と思わせてくれた素敵なレビューを挙げられていた方の”まあ、ちょっと、惜しい感じだった・・。”と言うコメントを見て、観賞を見送った作品である。
 だが、フライヤーはしっかりと、取って置いた・・。

◆感想

・確かに鑑賞すると、原作の設定は残しながらも、独特のアーティスティック且つ不思議なエドモンド・ヨウ監督が作り出した世界観は、評価が分かれるな・・、と思った作品である。

・近作で言うと、中国のチャン・リュル監督の「柳川」を思い出させるテイストの作品であった。
ー 「柳川」は、個人的にはジョン・レノン&オノ・ヨーコの名曲”oh my love"が印象的な、好きなテイストの作品である。-

・今作での、小松菜奈さんの立ち居振る舞いや、唯一無二の”凄い目”(喜怒哀楽を、目で全て表現する。)は健在である。
ー それは、冒頭のさつき(小松菜奈)の憔悴した目からの、等(宮沢氷魚)との恋を紡いでいく時の輝く目である。-

<マレーシア出身のエドモンド・ヨウ監督が紡ぎ出す、不可思議な世界観は、原作と通じる所もあると思うし、面白くも感じた部分は多い。(それは、偏に小松菜奈さんの唯一無二の”目””であり、中性的な人物を演じさせたらこの人、宮沢氷魚さんの存在感である。)
 アジアの若手監督が、日本の名作短編を描いたら、こういうふうになるのかな、と思った作品でもある。>

NOBU
R41さんのコメント
2024年5月19日

短編には行間があります。
そこを例えば小説で長編にすることでより面白さが出る場合もあると思いますが、この作品は裏目だったかもしれないと思いました。

R41