劇場公開日 2021年7月16日

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「ソボクの属性を盛り過ぎだが、特撮とロードムービー調は悪くない」SEOBOK ソボク 高森 郁哉さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ソボクの属性を盛り過ぎだが、特撮とロードムービー調は悪くない

2021年7月14日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

興奮

韓国映画でSFサスペンスアクションというのは珍しい気がするけれど、クリーチャーやゾンビが出てくる娯楽作はいくつかあったので、超現実的なスペクタクルをCGで描画する技術力はそれなりに蓄積されてきたのだろう。主人公ギホンが護衛することになるクローン青年、ソボクが操る念力によって人や物が吹っ飛んだり破壊されたりする場面の視覚効果はなかなかのクオリティだ。

それにしてもタイトルロールの彼、人類初のクローンで、永遠の命を持ち、おまけにテレキネシスの使い手なんて、属性盛り過ぎのキャラクターではないか。あまりに無敵すぎるとサスペンスにならないが、そこはうまく弱点を持たせてバランスをとっている。

逃避行を続けるギホンとソボクが、少しずつ心の距離を縮めていく感じ、これもまあロードムービーによくある展開だが、それなりにしみじみと味わいがあり、アクションパートとの対比も効果的だ。

高森 郁哉