劇場公開日 2023年3月17日

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「じわじわ来る良作。仮面ライダーの魅力を再確認するこだわりの一作だが…CGはちょっと」シン・仮面ライダー おにさんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0じわじわ来る良作。仮面ライダーの魅力を再確認するこだわりの一作だが…CGはちょっと

2023年4月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

原作仮面ライダーは未視聴世代です

しかしながら演出の方向性のしっかりした良作
ライダーキックなどのアクション、原作オマージュであろう後ろ髪が出ている変身後シルエットなど、過去の思い出を現代的な美しさに置き換えるアプローチは単純に素晴らしいと思う。逆にこの点を感じ取れない人は、評価は低いのではないかと思う。
俺の好きなものはこれなんだよという、まっすぐな映像が多かったと思う。

登場人物の掘り下げが甘いといわれるが、すべて見終わってから振り返ると、個々の怪人はあくまで仮面ライダー側の引き立て役であり、あくまで”ヒロイン”と”仮面ライダーの継承”のお話なんだということが分かる。

そういう意味では、1回目で分かりにくいというのは仕方がないかなと思う。
大体マーベルとか大衆映画は、悪の親玉がいて、そいつを倒せば大団円という構成が多いわけだが、そういう構成が多いのは初見の人にも間違った見方をされないようにするからなんだなと。
この作品はその点の損をしている。

また、割と看過できないのでが、単純な3DCGのクオリティの低さ。
映画でやる以上は、マーベル作品あたりと見比べてしまうのがお客として当然なのではと思うが、一言でいうとショボい。
制作費の問題かもしれないし、演出・あるいは経験値不足だと思う。
アニメ的な戦闘シーン(後期ドラゴンボール的なやつ)は、アニメライクなストップモーションを使ったりと工夫していたが、正直実写でやる作画としては厳しかったのではと思う。

全体としては、見て良かったと思う。
風を受けないと変身できないという、現代ヒーローには久しく見なくなったクソ設定…もとい欠陥機能も大まじめにやることに意味がある。
風を受けるだけで観客に期待感を与えられるのだから便利というかなんというかw
こういうのでいいんだよ、を地で行った感じ

仮面ライダーの原点をまた再確認しよう、と観客に思わせてくれる良い映画だった。

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ゆう