劇場公開日 2021年8月20日

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うみべの女の子のレビュー・感想・評価

全64件中、61~64件目を表示

5.0後半に格段に上がってく没入感

2021年8月21日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

前半は漫画との違いに眠気すら感じたが
後半にかけて物語の没入感が段違いになり良かった。
ただ原作読んでいたのであれ?と思うシーンもあり満足感としては☆4
しかし監督が違ければまた違う顔をみせる作品になっていたのかなと
浅野いにおの別の作品の実写化への期待を込めてこの評価

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へぽ

3.5愛を知るまでは 死ねない私なのだ!

2021年8月20日
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『中田青渚の振り向きざまを見逃すな』これは、「君が世界のはじまり」「あの頃。」「街の上で」あたりで常識になっていると思うのですが、今作もちゃんとありますよ…。メガネ一つでは隠せないんですよ…。というファン目線。

そして石川瑠華さんはやっぱりとんでもない女優だ。「猿楽町で会いましょう」とはまた違ったジャンルの難しい感情を、今回は中学生というあどけなさも残しながら見事に表現している。今年の主演女優賞はもう彼女でいいのかもしれません。

うみべの女の子はかわいいです。

中学生ってここまで性的で、高校生で合コンが当たり前なのか…っていう共感という感情でいうと完全に外れてしまってるわけだけど、青春期の面倒くささは否応なしにも思い出す。

傷つける人、傷つけられる対象は誰?己を貫く(自分勝手)のか、自分を殺して相手を支えるのか?これ突き付けられたらやっぱり酷だよな…

性行為はできるのにキスはできない。死にたいのに死ねない。この矛盾というか危うさというか自己弁護というか…しんどい。

悪役に愛される要素もなければ悪が突き抜けて逆に愛する要素もないのがちょっと残念だったかも。

台風のシーンはどうやって撮ったんだろうと思ったけど、そもそもあの状態で文化祭できないよなーとか何分お店にいたんだろうーとかちょっとそこのリアリティラインはギリギリだった。そこまではリアルを突き抜けてただけに。

「愛を知るまでは死ねない私なのだ!」というあいみょんの歌詞を思い出すような映画でした。

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わたろー

4.0原作の強い敬意から生まれる化学反応、緊張に垣間見える幼さ

2021年8月20日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

知的

原作未読。舞台挨拶付きで鑑賞。言葉にしようのない苦しさを漂ってきて、原作に沿ったプロットで完結させているのであろう匂いは評価できる。しかし、傑作の手前に止まったのは、メッセージ性が弱く封鎖的だったから。キャラは愛しいのでパンフは買ってみた。

『猿楽町で会いましょう』でも果敢に挑んだ石川瑠華さんが今回も光る。こちらは自分から体だけを求めていく女の子で2面的。学校では集団にはいるけど何処か遠いところを見ているタイプ。至って平凡で幸せそうなくせ、拗らせた倫理観が顔を出す。一方の青木柚さん。今年の個人的主演男優賞は彼で決まりかも…そう思わせる圧巻の演技。その目に漂う人間味と臭さ、思春期に抱えるには大きすぎる十字架に振り回されながら感情のジェットコースターを行く。二人が現場で意識していた距離感が滲んでくるようで、恐ろしくも引き込まれる。

序盤から荒波は立ち、途方も無い海に投げ出される感覚は初めて。また、特に原作を引き継ぐために意識されたという濡れ場は、互いの距離を縮めることのないほど叙情的で、次の心の行方を左右するように感じた。しかも、中学生の身でありながら、大人を形式だけでこなそうとする複雑さが痛々しくも儚い。だからこそ、高校生パートにある勇ましさや少し大人になった小梅の姿が何故か微笑ましく思えた。

その他キャストも特に噛み合っていて良かった。今年更に華が開いた中田青渚さんは良いバランサーになりつつ中学生らしさを感じさせる。また、『君が世界のはじまり』の琴子を彷彿とさせる明るさも良かった。また前田旺志郎さんも新しい顔を見せてくれた印象。力強くリードしてくれていた。更に平井亜門さんも出てきて一層濃かった。相変わらず倉悠貴さんはやんちゃ役が多くて心配になるけど。笑

はっぴぃえんどと台風、そして濡れ場。印象的な音楽を巧みに入れた10代の言葉で形容し難い心のスレ。原作を読んでみたいと思った。

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たいよーさん。

3.5良いんだけど、何かが足りない。惜しいなぁ。

2021年8月7日
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鑑賞方法:映画館

大好きな浅野先生原作。でもって、大注目で好きな女優・石川さん主演の本作。観たくてたまらなかったんです。武蔵野館さんの先行プレミア上映チケットを運良くGETし鑑賞。あぁ、神様チケットありがとうございます。

原作はすごく前に読んだので、ストーリーあまり覚えていないのです。でも、せっかくなので読み直しせずに鑑賞しました。その方がいいかなって。

まず、演者さんよかったなぁ。特筆はやはり主演の青木さん、石川さん、素晴らしかった。それと、中田青渚さん。映画「街の上で」で注目してましたが本作も良かったです。演技の幅がとても大きい女優さんですね。

上映後の舞台挨拶で監督がおっしゃってましたが、二人ともすごい集中力で現場に臨んでいたそうです。同年代が多い現場は和気あいあいで仲良しな雰囲気になることも多いそうですが、そうはならなかったとのこと。うん、確かに二人の役所を見ているとそりゃそーだとなぁって思います。とにかく感情がぶつかり合います。お互いで、自分自身で、静と動入り乱れて。これは演じる側はかなり消耗したんじゃないかな?って思います。良くも悪くも、この作品は主演2人の力量で成り立ったのかな?って思いました。二人から心の揺れがこれでもかと伝わってきました。特に石川さん・・・映画「猿楽町で〜」でも同様に感じましたが、とんでもない表情を出せる女優さんですね。どれだけの表情を持っているんだろう。彼女の表情を見ているだけでこちらの感情が乱されます。青木さんも然りです。青木さん演じる磯辺は中身は同じなんですが全編通してキャラが違うんじゃ?と思うような変化(しているような)します。それを見事に演じていたと思います。磯辺と小梅がしっかりと映画の中で息づいているからこそ、本作は良い作品になったのだと思いました。

ただ、残念も点がありました。原作通りかどうか?はわかりませんが、僕が感じる浅野先生の作品特有の空気感がなくなっているなぁって思ったのです。それは「間」だと思うのです。無言の一コマが雄弁に語る、心情を表すという表現があったと思うのですね。あくまで主観です。ですが、本作品は、多分原作通りのセリフを使っているのだと思いますが、補填する描写が少ないために「セリフ通り」の心情しか伝わってこないのですね。それはそれで正解なのかもしれませんが、やはり足りないなぁって思っちゃうのです。特にオープニングの磯辺と小梅のやりとりのあたりは「何がどうしてそうなった?」が連続で襲ってきます。そして二人の関係の展開についても同じことが言えます。セリフやエピソード、描写は原作通りなのかもしれませんが、そこに至った二人の心情については、表現が足りない気がします。
それが故に高校生になった小梅が彼氏に言葉を放つシーン(このシーンは浅野先生が絶賛してました)のセリフの背景もよく見えないのです。ただ、性経験豊富な女子から童貞男子への一言にしか見えないのです。 「違うでしょー?」と思うのです、そんな軽く見える場面じゃないでしょ?と。

大好きが勢揃いで評点を5点にしたいところですが、ちょっと甘めにこの評点です。主演に力量がなければ、非常に凡庸な作品になってしまったのではないか?と思います。
ですが、若手俳優の魂がこもった演技はぜひ見ていただきたいと思います。切に。

余談ですが、浅野先生のファンの方は小梅の部屋着、部屋内は要チェックです。

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バリカタ