劇場公開日 2021年5月21日

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「尾野真千子が圧巻でした」茜色に焼かれる さくらんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5尾野真千子が圧巻でした

2023年1月11日
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泣ける

難しい

ずっと見たかった作品をようやく見れました。
やっぱり見るべき作品でした。

世の中は弱者にはとことん冷たく、
毎日不条理を押し付けられ
底辺を必死にもがきながら生きている人たち。
田中親子もさることながら、ケイちゃん、風俗店店長みんないい味だしてました。

中学生の純平を演じた和田庵くん、思春期の難しい不安定な状態を演じ切っていてお見事でした。

そして、この作品、田中良子役は
尾野真千子さん以外は考えられないと言えると思います。
居酒屋で自分の溜まりに溜まった胸の内をケイちゃんに打ち明ける長台詞の泣きの芝居は最高でした。

ケイちゃんこと、今注目株の片山友希さんも
あの薄幸出しまくりの容姿もそうですが、
とてもキュートな一面もあり、いいお芝居されてました。
永瀬正敏さんは当たり前なので何も言いませんが何だってできるんですから。あんな風俗店店長いますよね。

でも陰の立役者はなんといってもオダギリジョーだと思うんです。セリフも特になく、ほんの一瞬の出演シーンなのに、あれだけのキャラ付けとどういう人間だったかわかるってすごいです。

そして、同じ母親として思うのが
大好きな人がいなくなったとしても、
その血を受け継いでいる男の子がいるって
本当に嬉しいことだと思うんです。
読書好きで正義感が強く、母ちゃんと父ちゃんを理解しようと努力してる…そんな息子が誇らしいんですよね。彼がいるから自分も生きていけるんです。

そんな田中親子にエールを送りたくなりました。
純平は母ちゃんを守るきっといい男になるね。

さくらん