劇場公開日 2021年6月25日

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「根底を否定してしまうけれど」僕が君の耳になる ガゾーサさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0根底を否定してしまうけれど

2021年7月7日
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自分は障害がある人と関わる仕事をしており、聾唖者とも話したことが何度もあるのですが、「手話サークルで手話歌をよくしているけれど、自分にとってはメロディーが分からず詩を言われているだけと変わらないので正直そこまで楽しさをを感じない」、という事を話されていたのがずっと残っています。
その経験もあって、この映画のそもそもの原作である手話パフォーマンスが素直に受け入れられないという所はありましたが、それ以外の描写は納得できるものでした。
主役ありきなので仕方ありませんが、ダンスの他の部員がルックス重視で役を当てられていたので、肝心の主演がかすんでみえるのはなんか申し訳ない気になりました。

ガゾーサ
ガゾーサさんのコメント
2022年6月16日

コメントありがとうございます。主人公を演じている人は実際のろうあ者のダンサーなので、おっしゃるとおり音楽を楽しんでいると思います。ただ、感想に書いたような側面も実際のろうあ者がおっしゃっていたので、健常者が良かれと思ってやっていることもピントがずれていることがあると知って欲しくて書きました。少なくともこの映画ではそこには触れられていなかったように思います。

ガゾーサ
ねこさんのコメント
2022年6月16日

1年前のクチコミに今更コメントをつけてごめんなさい。

恐らく耳が聞こえない方々にとっての手話歌って
「自分にとってはメロディーが分からず詩を言われているだけと変わらないので正直そこまで楽しさを感じない」
になってしまうことが圧倒的に多いと思います。
何故なら耳が聞こえる人に置き換えると、単に歌詞カードをポンと置かれているだけにしかすぎないからです。

しかし今回の主人公は、元々ダンスを踊っているところがポイントだと思います。
彼女は耳が聞こえないけど、リズムに合わせて体を動かすことが大好きで、ずっとずっと歌の世界に触れたいと思っていたのではないでしょうか。

だから、ただ歌詞をなぞるだけの手話歌ではなく
・曲に合わせた照明
・歌に合わせて手話を行うボーカル
・余計な振付を極力抑え、曲の盛り上がりに合わせて踊りながら手話に参加するダンサー
という手話パフォーマンスを通して、今までよりも少しだけ歌を身近に感じられたから「楽しい」と感じたんだと思いますよ。

耳が聞こえて手足も制限なく動かせる人だってそうじゃないですか。
例えば、テレビや雑誌でしか見たことがない好きな芸能人や有名人と生で会えたら嬉しいし、その時間は楽しくて幸せなひとときですよね。
それと同じで、主人公は大好きな音楽を肌で感じられたから楽しかったんですよ。

ねこ