劇場公開日 2022年9月30日

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「ようやく点が線につながり、さらには、面が見えるようになるダイアナ妃の半生を、中立的な視点で描いた初のドキュメンタリー映画!」プリンセス・ダイアナ 細野真宏さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ようやく点が線につながり、さらには、面が見えるようになるダイアナ妃の半生を、中立的な視点で描いた初のドキュメンタリー映画!

2022年9月30日
PCから投稿

イギリスのダイアナ妃については、これまで映画やニュース等で、断片は把握していましたが、あくまで断片で、正直なところ本当のダイアナ妃を知らない状況が続いていました。
ただ、本作を見て驚いたのは、「19歳でチャールズ皇太子と婚約する数週間前」から「36歳で事故死」までを、かなり中立的な視点で分かりやすく描いていて、ようやくダイアナ妃とはどのような人物だったのかを知ることができました。
単なる憶測ではなく、当事者らが「不都合な真相」を語っているのも衝撃的でしたし、かなり出来の良いドキュメンタリー映画でした。
映像では、世の中がダイアナに熱狂していることは見ていましたが、まさかこんな状況が生まれていたとは。まるで良質なミステリー映画を見ているような出来で、引き込まれていきます。

まずは、まだ19歳という若さでイギリスだけでなく世界を魅了する存在になっていたことに驚きました。
そして、チャールズ皇太子の本心が、マンガのようにフィクションかと思わせるような壮絶なものであったことに驚きました。
「ダイアナ妃の圧倒的な存在感」×「チャールズ皇太子の凄まじい本心」によって、当然の如く、イギリスの王室をも揺るがすような大騒動になるな、と様々な状況が納得できました。
本作は、過去に使われていない映像を中心に構成されているため、当時を知っている人が見ても、さらに俯瞰して見ることが可能になると思います。
1997年8月31日の事故死から25年の時を経て、本作が公開されます。
そして、まさにこのタイミングで、本作でも登場するエリザベス女王が2022年9月8日に96歳で死去するなど、何かとイギリスの王室が注目が集まっていますが、これを機にダイアナ妃の半生やイギリスの王室を知るために見ておきたい作品です。

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細野真宏