「結構ヤバいところに踏み込んだのではないか。」映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園 村山章さんの映画レビュー(感想・評価)
結構ヤバいところに踏み込んだのではないか。
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クライマックスで飛躍してカタルシスを呼ぶという形式で、ちょっと退屈しかけたりもしたが、勢い余って感動したりもした。クレしんに何を求めるかにもよると思うが、瑕疵はありつつも、これはこれでアリという満足感はあるし、ラストの潔さも好印象。
良し悪しとは別に、これはクレしんとしてやっていいのだろうかと考えてしまったのが、風間くんが持ち出す「いつまでも今のままではいられない」というテーゼ。もちろん青春映画が等しく抱えるテーマであり、大人の涙腺を刺激するモチーフでもあるのだが、これ幼稚園児が主人公の長寿アニメで踏み込んでしまうのか!という驚きがあった。
だったなおのこと、でも一緒にいる!ではなく、一緒にいられない未来を踏まえた話になるべきだと思いはしたが、それでは完全に大人向けになってしまい、だったら子供ターゲットだと割り切って、こんな危なっかしいテーマには踏み込まない方が無難ではないかと思ったりもする。
いずれにせよ、永遠の幼稚園児アニメで、突然最終回が近いと予告されたかのような、虚を突かれる感覚がありました。
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