劇場公開日 2021年4月2日

  • 予告編を見る

「かなり難解。深層心理で紡がれる、異色の人間ドラマ。」ホムンクルス 門倉カド(映画コーディネーター)さんの映画レビュー(感想・評価)

1.0かなり難解。深層心理で紡がれる、異色の人間ドラマ。

2021年8月10日
PCから投稿

悲しい

知的

難しい

【賛否両論チェック】
賛:「他人の深層心理」が見えるようになってしまった主人公を通して、人間の心が持つ闇の部分や、それが他人との関わりで変化していく姿に、思わず考えさせられる。
否:物語の内容はかなり難解なので、観る人を選びそうな印象を受ける。ラブシーンやグロシーンもあるほか、終わり方も若干の消化不良感がある。

 記憶をなくし、奇妙な生活を送る主人公・名越が出逢った、禁忌の実験。やがて他人の深層心理が、“異形な姿”という形で見えるようになってしまった彼を通して、様々な人間達が持つ心の闇と、それが他人とのつながりによって昇華されていく様が印象的です。
 また、忘れられていた名越の過去が、やがて思いもよらない形で明らかになっていくのも、どことなくミステリー要素があって、物語に惹かれるスパイスになっているのもステキです。
 額に穴を開ける手術がかなりグロイほか、ラブシーンもあったりするので、好き嫌いというか、観る人自体を選びそうな内容ではありますが、気になった方は是非。

門倉カド(映画コーディネーター)