「これまでの映画ドラえもん史上、かなり出来が良く、まさに「いま見ておきたい作品」でもある。」映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ) 2021 細野真宏さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0これまでの映画ドラえもん史上、かなり出来が良く、まさに「いま見ておきたい作品」でもある。

2022年3月4日
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まず本作は1985年3月に公開された名作「ドラえもん のび太の宇宙小戦争」のリメイク作品なのでベースの物語が良く出来ています。
しかも、作画も最高峰に凝っていて、冒頭の「ミニチュアによる特撮シーン」からセンスが良いです。出木杉君が行う爆発シーンの撮り方など、まさに特撮そのもので、いろんな発見があると思います。
ちなみに、この「ミニチュアによる特撮シーン」は「STAND BY ME ドラえもん」の白組とのコラボで実際にミニチュアを作っていて、それを2Dアニメーションに上手く合成させる手法を取っています。
物語自体も1985年版の「ドラえもん のび太の宇宙小戦争」を進化させていますし、最後まで安定して面白く、良い作品になっていると感じました。
強いてダメ出しをすると、中盤に流れる曲が私には少しピンときませんでした。何かを流すのであれば1985年版の武田鉄矢の「少年期」を使っていたら、より良かったと思いました。
また、ゲスト声優の関係なのか、一人だけ声のトーンが違うようなシーンがあったりもしましたが、この辺りはご愛嬌という感じでそれほど気にはなりませんでした。
テーマ曲のOfficial髭男dism「Universe」も良かったですし、今年は全体的に出来の良い当たり作品でした。
本作はピリカ星という惑星での物語でしたが、現在の世相とも一致し、いま見ておきたい作品にもなっていると思います。

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細野真宏