「人間核爆弾？」Miss.エージェント　odeonzaさんの映画レビュー（感想・評価）

原題はThe Serpent（蛇）、主人公のあだ名の様です、蛇のような怖い女スパイってことでしょう。
一見、アンジェリーナ・ジョリーにしか見えないヒロインのポスター、主演はロシア人スーパーモデル、ジア・スコバさん、なんと脚本・監督・製作兼任とまさに自作自演の並々ならぬ力の入れ様。
アメリカに来てアンジーのような女傑になりたいとの強烈アピールで作ったのでしょうかね。

ただ、類似の女スパイものは多いので差別化しようと考えたのでしょうがとんだ大風呂敷。
CIA上層部や国防省も絡んだ巨大な陰謀仕立てで人間核爆弾、それも幼気ない子供に埋め込むなんて突飛どころか狂気の沙汰、第一そんなことしたら放射能でイチコロでしょう、ナノテクノロジーとか言っていましたができっこないのは明白なのでドン引きです。
ミステリー感を出したいのだろうが登場人物皆が胡散臭く、誰が何のために動いているのか人物相関図が分かりにくいのは致命的。
主演はともかく、映画製作には明らかな力量不足、言ってしまえばジア・スコバさんのプロモーションビデオ、ただ、ヒロインが活躍すれば良しとする単純なアクション映画なのにややこしく描くから全て中途半端、せめて脚本だけはプロに任せて欲しかった。