岬のマヨイガのレビュー・感想・評価
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優しい日本昔話の世界
ああ、成る程。「迷い家」という訳だったのか――予備知識も無く映画館に飛び込みで見てしまったのですが、難儀を訴えれば二つ返事で氏神様にお地蔵様達が助けてくれる、そんな優しいニッポン昔話でホッとした気分でした。作中で語られる昔話のアニメーションが独特でとても面白かった。
どこか懐かしいほっこりファンタジー
遠野の妖怪伝承と東日本大震災をうまく掛け合わせた物語。オチは分かりやすいがそれでも楽しめた。以前遠野に旅行したことがあるけどまた行っておばあちゃんの伝承語りを聞きたくなった。
世界観は好感、ストーリー展開は少し残念
このアニメの根幹には、柳田國男の「遠野物語」があり、「遠野物語」63、64の「マヨイガ(迷い家)」がそれにあたります。
主人公が、新たに住む事になった、古くとも、どこか優美さを持つ曲り屋、その曲り屋のある半島や里山の自然美は美しく、それに加え周囲の人の情けの深さには、羨ましさえ覚え、こんな世界に住んでみたいと思わされ、この土地で暮らす日々の生活は心地良く流れます。
唯、登場する妖怪の類いは「河童のクゥと夏休み」とか「ももへも手紙」を思わせますが、前述の世界とのマッチングに違和感を感じます。
個人的に河童の存在などオカルトの世界は好きですが、多過ぎる山神、魑魅魍魎の類いは雑駁な感じですね。
ストーリー展開はありきたりな感が残りますが、主人公を始めとしたキャラクターには好感があり、それらのやり取りや生活の様を楽しむ事ができます。
もっと「遠野物語」寄りの話しをメインに据えると尚良品になったと思われます。
芦田愛菜がよかった
母親の失踪と父からの虐待により家を出たユイと、両親を事故で亡くしショックで声が出なくなったひよりの2人は居場所を失っていた時、おばあちゃんのキワさんと出会い、岬の古民家マヨイガで暮らすことになった。そこは、訪れた人をもてなす、という家だった。マヨイガとキワさんの温もりに触れた2人の傷ついた心は次第に癒されていった。そんな時、ふしぎっとと呼ばれる優しい妖怪たちがキワさんを訪ねてマヨイガにやって来た。さてどうなるという話。
東野の美しい風景が画面から伝わってきて良かった。
悲しい境遇から頑張る2人のいいストーリーだった。
ふしぎっと、なんて妖怪が出るが、トトロや千と千尋の・・・みたいなほんわかとしたものを感じた。
主人公ユイの声優、芦田愛菜が良かった。
えょ〜
すんぺすんな
この言葉に救われる人はどれほどいるのだろうか。
ネットでの誹謗中傷、いじめなど、多で孤を傷つける行為が蔓延っている今日。ユイ(芦田愛菜さん)やひより(粟野咲莉さん)のように今自分の置かれている環境が全てと勘違いしてしまう。なんで私だけ、なんで俺だけ、そう感じてしまう人もいるだろう。そんな時、「心配すんな」そう声をかけてもらえたらどうだろう。気休めかもしれないが窮地に立っている人にとってはとんでもない一言に聞こえるではないのだろうか。キワ(大竹しのぶさん)は何か根拠があってその言葉をかけているわけではないが、このコロナ禍でどこか不安な気持ちがある自分も勇気づけられた。
普段は怖い話など、妖の象徴として語られる妖怪がこの作品においては“ふしぎっこ”という困った時に助けてくれる仲間として語られていた。様々な種類のものたちが助け合う姿は、まさに今の人間に必要な要素だと感じた。
そして最後の見せ場。
自分のできることをする。
間違いない。みんな、精一杯生きよう。
そしてそしてないよ〜う!!!
ひよりちゃん、、かわいすぎるて、、、
バス停で👍ってポーズした時めちゃくちゃ可愛かったぁ、、、喋ったら喋ったで?咲莉ちゃんに凄い合ってるし最高!!!!
ユイも非常に良き。ボーイッシュ女の子良き。強くまっすぐあのまま生きて欲しい!
かっぱ〜〜ノリが好きすぎたなぁ
赤目も頑張って生きてたんだよなぁ、、
すごく幸せなアニメ作品でした。
ユイの料理食べてみたい!
ぜひ!みなさんも!マヨイガに訪れてみては?
映画館に行こう!
悪くないんだけど
ストーリーも絵柄も悪くないし、それなりに見どころもあったけど、
どうして素直に 妖怪 って言わないの?
それがとても不自然。
ふしぎっとさん...って何!
妖怪って登録商標だっけ?
言葉の違和感だけが残ってしまった。
【岩手は不思議がいっぱい】
震災後、悲しみから、生活基盤を失って、地元を離れた人たちや、それでも残ってなんとかやっている人たちに向けた応援歌のような作品じゃないのかと思う。
それにしても、岩手は遠野を抱えるだけあって、ふしぎっと(不思議なものたち)の宝庫だ。
「むがし、むがし、あったずもな」で始まる物語は、ものすごく興味を惹かれる。
「すんぺすんな」は、文字通り(?)、「心配するな」の意味なのだが、実は「大丈夫だ」というニュアンスも多分に含んでいる。
そう、心配しないで、大丈夫だからと、この地方の人たちは昔からお互い励ましあってやってきたのだ。
多くの災害も乗り切ってきたのだ。
だから、身寄りのない人にも、孤独を抱えた人にも優しいのだ。
人々の繊細な心、心細さにつけ入って弱らせる象徴が「あがめ(赤目)」だ。
ここのお祭りは、「すんぺすな」と励ましあうのが本来の目的だったのではないのか。
「あがめ」を退けた後、それを封じ込めるのではなくて、「あがめ」にも何か言い分があったのかもしれないと、家の中に祀ったことも、独特な日本の古来からの神様たちの向き合い方のような気がする。
生前理不尽な扱いを受けた者たちの怒りを畏れ、それを鎮める目的で、それらを神として祀り、ともに暮らし、2度と、そうしたことが起きないよう、教訓を伝えようとしたのだ。
分断を抱える現代社会の僕達は、こうした古き良き日本の伝統から、学べることが、まだあるのかもしれない。
キワの思い。ユイの気持ち。ひよりの心。
タイトルからイメージとして頭の中に出てきたのが「柳田国男」と「宮沢賢治」。当たらずと言えども遠からず、かな。
ほっこりなやりとりの裏に潜む闇と、それに向き合う勇気。それとともに、「土地を愛する(大事にする)」という、極々当たり前の事を、少しの当たり前じゃない事(だいぶ??)を含みながら語られる、不変で優しい物語。
ビジュアルも相まって、「わかりやすい熱さ!」みたいなものは控え目だし、終盤なんかも、人によっては「肩透かし」だと感じるかもしれない。けれども、それが良かったのだと、観終わって時間が経てば経つほどに思う。散策しながら神社等に寄るのが日常の様になっている自分ではあるが、路傍の祠やお地蔵さま、川や木々の日々の表情を大事に柔らかく眺めていきたいな、なんて思い巡らす今日この頃でした。
河童の川流れ
地方を舞台にした妖怪映画。
作品としての形にはなっているのに、演出のど下手さが目立つ映画である。
映画のバランス感覚が無い人が作ったのだろう。(予算や納期のせいもあるかもしれないが)
バランス感覚の無さ、例えば絵が描けてもコマ割りが下手な漫画家志望とかもその類だろうか。結局作品は、地方の役所職員が作ったとか、映画同好会の中学生あたりがメガホンをとったようなレベルの作品である。
尚、役者はそこそこ棒読みである。役者が棒読みでもゴーサインを出すのもバランス感覚の無さが故かもしれない。これは流行らない。川には流れるが。
厳しめに評価。
良い点
・昔話のところで作風を変えようとしたところ。
・色々な作品のエッセンスを取り入れようとした努力。
悪い点
・主役3人のうち1人が失語症で無言もとい無音。
・婆の表情が随時謎
・最初は悪い点をチェックしていたが、もっと全体の感覚レベルでの問題であった。
「ヘンゼルとグレーテル」と「遠野物語」とのサンドウィッチ
東京五輪のオモテナシもすっかり忘れ去られた夏の終り、コロナ禍の日本。それよりも10年前の震災跡を思い出し、震災を風化せずに古来からある日本人の心が沁みる。
悲しみ、怒り、憎しみなどネガティブな心を付け狙うと「アガメ」という邪。かつては勇気ある村人たちによって封印されたものの、津波によって解き放たれてしまったようだ。それは大災害からも立ち直ろうとしている人々を土地から追い出そうとする悪の大蛇なのです。
酷い仕打ちをする父親から逃げてきたユイと、事故で両親を失った上に震災で親戚をも失った小2のヒヨリ。キワ婆さんに誘われ岬のマヨイガで暮らすことになった。そしてキワが岸壁の祠の異変に気づくというストーリー。
神社の狛犬にも優しく接したり、妖怪たちとも仲良くなる2人。土地に根付いている妖怪も古来から人間と共存し助け合ってきている。血の繋がらない家族でも絆は生まれるし、共存共栄を守るDNAは受け継がれるものなんだなぁ〜と感慨深い。
アガメとの対決があっさりしてたことや、音楽が明るすぎたというマイナス点もあったけど、アガメという存在がコロナだったり悪徳業者、または無能な政府などと様々なメタファーが感じられ、地に足をつけしっかり生きていこうというメッセージにより温かみ溢れる作品に仕上がってました!
じんわりと感動
悲しみ葛藤から
盛り上げて盛り上げて
大どんでん返しから
テーマ曲かけてドーン
みたいなものではなく
比較的淡々と
でも丁寧に描かれていて
じんわりと感動しました。
主人公の少女ふたりのおかれた状況は
ちょっとずるいかもしれない。
ファンタジックですが
細かい設定内容の
あら探しに気は向かず
ドラマをしっかり味わえる
不思議な映画だった。
荒れてしまった街と共にある
綺麗で雄大な自然
あたたかい人々に
切ないけど惹き付けられました。
エンディングの曲が素敵でした。
人気歌手の曲をあてがった
という感じではなく
物語をしっかりと受けとめた
シンプルだけど力強い
エンディングでした。
軽いテーマではないけど
押し付けがましくなく
観終わった後、
優しい気持ちになれる
清々しい映画でした。
ノスタルジックな雰囲気が漂う作品
震災で行き場を失った高校生と小学生の少女達が、不思議な家"マヨイガ"に住むおばあさんの元に身を寄せる所から物語が始まります。
おばあさんが語る昔話や伝承が物語に絡んで行くのですが、東北の風景が郷愁を誘います。
芦田愛菜さんは、複雑な家庭環境を持つ少女の役を上手く演じられていたと思います。
物語自体に派手さや盛り上がりはありませんが、どこか心温まる良い作品だと思いました。
私のなかのマイヨガ、私のなかのふしぎつと、、、、、、、、、、、
脚本がバイオレットエバーガーデンなので
妖怪じゃないよね
お父さんは鬼畜だけど
私の両親も兄弟も妻も子供も鬼畜だけど
生きていれば
それだけで良い
声が出なくても希望はある
なんだかほのぼのした映画でしたありがとうございました😊😭
油断しました😅
前情報なしで鑑賞。
油断しました、
ここまで練られている作品とは思っていませんでした😅
押し付けの愛ではない、
包み込むような愛が全編に渡り、
すみずみまで行き届いている作品に感じました。
何度も涙ぐんだシーンがありましたね。
原作がしっかりしているんでしょう。
おまけに不思議っと達のキャラクターが
愛くるしい者たちばかり。
日本の愛すべき妖怪さんたちの大集合に感動でした。
観客が思った以上に少なくて驚きました。
心がほっこりする良い作品なので、もっと多くの方に届くといいのにな。
ヒポポタマスの歌
大災害後に訳ありの2人の少女とおばあちゃん3人がファンタジーを織り込ませなが懸命に生きていくお話は現実のゴタゴタを忘れさせてくれて良かったです
個人的に背景と音楽が良かったです
そして大竹しのさんのおばあちゃんが良い味出してます
別作品の上林もそうでしたが主役を食べてますね
妖怪ファンタジーとは知らず…。
面白かった。これ見ると人の繋がりを優しく感じるなー。妖怪と人の繋がりもいい。誰かが誰かを助ければ世界は優しくなるんだと。
魚肉の大竹しのぶも良かったけどこちらは全く違うおばあちゃんでまたまた良かった。さらに芦田愛菜、やっぱりうまい。短いセリフの重なりながら気持ちが伝わってきて泣けた。いい作品だったー。
「食事シーンがいい」
今年56本目。
食事シーンは素晴らしかったです。画面に立ちこめる湯気が何とも美味しそう。
今作は芦田愛菜さん主演と言う事で何か月も前から楽しみにしていて、自分を通すユイの役を芦田愛菜さんが上手く演じていました。
大発見はED曲の歌詞の一部分。座右の銘が一つ増えました。
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