劇場公開日 2021年2月5日

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「一緒に遊ぶ?」ダニエル とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0一緒に遊ぶ?

2021年8月8日
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心の闇に支配させるべき or 心の闇なんて消えろ。脳内小宇宙、あるいは心の中に閉じ込めた葛藤。この生きにくい世の中を生きる術、対峙する手段として武器にも障害にもなりえる心の闇=病み。それはまるで写真や絵画、アートなど自己表現のように自分と現実をつなぐ架け橋となる表裏一体。
そして自分もやがてそうなってしまうのではないか、つまり喰われ飲み込まれ自分を見失い周囲を傷つける、甚大な被害を出すのではないかという恐怖(ex. 身内やシリアルキラー展?)。それが例えば、作中では他者から伝染する人格としての描き方。前例にならった凶行。
大人になってもイマジナリーフレンドがいたら?本作を、作品を形作る要素だけ取り上げて『ファイト・クラブ』や『シークレットウィンドウ』等と比べるのは簡単だろうけど、本作のそれは目先のドンデン返し的エンタメな使われ方ではなくて、キャッチーさもかなぐり捨ててもっとそうした題材に真摯に向き合っている印象。
《血統》前例。すごい二世俳優対決などとマスコミ的視点は見ている内にすぐ忘れてしまうような、主役2人がいい。ルーク役マイルズ・ロビンズのなりきった熱演に、彼を追い込むタイトルロールなパトリック・シュワルツェネッガーのノリノリな表情豊かさ。オーラが違う。にしてもなんだろうマイルズ・ロビンズのあのめちゃくちゃ親近感覚える顔。知り合いにそっくりな人いるのではないかと思うレベル。あと、あの髪型いい。

No more Daniel.

とぽとぽ