劇場公開日 2021年9月17日

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「ガチャポン」アイダよ、何処へ? Mさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ガチャポン

Mさん
2023年12月18日
Androidアプリから投稿

初めて「親ガチャ」という言葉を聞いた時、「何それ?」と思った。そんな、ガチャポンなんかで運命を決められてたまるか!という思いだった。
最近、「国ガチャ」という言葉を知った。いつどこの国で生まれるか、というガチャポンだそうだ。私は今、暖かな部屋でスマホを使ってこのレビューを書いている。しかし、もし私が今のガザ地区に生まれていたら。30年前のユーゴスラビアに生まれていたら。80年前の日本に生まれていたら。今この時、戦いに怯えなが逃げまどう人々もいるのだ。
今の日本に生まれ育った私は、実際の戦争がどんなものか全く知らない。それはとても幸せなことだ。

主人公アイダは、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の時、国連軍の通訳として働いていた人だ。高校の校長だった夫と高校生くらいの息子2人の4人家族。住んでいたスレブレニツァにセルビア軍が迫ってきたため、国連の監視下にある基地に逃げ延びている。
この映画はそれからの数日を中心とした物語。

「親ガチャ」を否定した私だが、この映画を見ながら、本当に「国ガチャ」というのはあるのかもしれないと考え始めていた。しかし、決してそれがあきらめであってはならないとも思う。できることがある人は、何かできることをしなければならないのだ。
ウクライナで、イスラエルで、ミャンマーで、今この時も命をかけた戦いをしている人がいる。それを「国ガチャ」の一言で終わらせてよいはずがない。

M
あっきーさんのコメント
2024年1月7日

歴史に触れれば触れるほど、自分がとても稀有な時代・場所に生まれついている事を痛感します。

あっきー
talismanさんのコメント
2023年12月19日

国ガチャ、すごくありますね

talisman
Bacchusさんのコメント
2023年12月19日

実際にその場になったら、やはり自分の大切な人が最優先ですよね。

国ガチャ、時代ガチャ…ありますよね。

Bacchus