劇場公開日 2021年12月31日

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「歌声に心が癒される」君といた108日 shironさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0歌声に心が癒される

2021年12月26日
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鑑賞方法:映画館

アーウィン兄弟監督によるシンガーソングライター実話シリーズ第二弾!!
…って勝手にシリーズ化を希望しているだけですが(^_^*)
前作の『アイ・キャン・オンリー・イマジン明日へつなぐ歌』では親子の関係が描かれていて、歌として昇華されるステージシーンが圧巻!
歌の持つ力も感動的で泣けましたが、本作は更に“泣ける映画”でした!!
K・J・アパの歌声に、大切な人を亡くした心が癒されます。

あんまり“泣ける映画”って表現は好きではないのですが…しかも、年々涙腺がゆるくなっている私の涙なんて、エブリデーロープライス。あまり参考にはならないかもですがσ(^_^;)
お察しの通り、タイトルからしてフラグ立ってます。
嗚咽をこらえるレベルで号泣。
マジで上映時間の半分は泣いていました。

フラグを感じつつの鑑賞だったこともあり、若い二人が惹かれあうところから、ただただ愛おしく。(T-T)
ブリット・ロバートソンがとにかくキュートで好きにならずにはいられない。
K・J・アパも『ヘイト・ユー・ギブ』に続き誠実で真っ直ぐな役柄で、本当にお似合いの二人は息もピッタリ…あれ?
それもその筈。既に『僕のワンダフル・ライフ』で共演していましたね。
あれにもギャンギャン泣かされました。

私はフィクションの力を信じているので、別に実話かどうかは重要ではないのですが、この映画を観ることで、歌を聴くことで、二人が懸命に生きた証を知ることができて良かった。
人よりも優れた才能は神様からのギフトなのだから、その才能は人々の為に使う。
二人の奇跡の物語は、多くの人々の物語となり新しい奇跡が生まれる。
信仰から生まれる強さにも驚きました。

『アイ・キャン…』もクリスチャンソングなのですが、『君といた…』の方がクリスチャン色を強めに感じました。
歌詞の訳詞も「you」を「神」と訳していたし。
そもそもクリスチャンソングなので、聞く人が聞けば「you」は「神」なのでしょうが、『アイ・キャン…』は「you」を「あなた」と訳すことで、一般的で普遍的な意味にも置き換えられていたと思います。
『君といた…』は主人公の二人がクリスチャンファミリーで育っているうえに、奇跡について語られる部分が重要だから「神」として訳されたのでしょうね。
でも、だからと言ってクリスチャンで無い方が見るのをためらわないでほしい!

ここからは、既にフラグを意識しているとはいえネタバレにもなる為、これから映画をご覧になる方はご遠慮ください。

なかなかレビューが書けなかったのは、私も愛する人の最期を看取った経験があるからで…
やはり闘病の苦しさから解放される、奇跡の瞬間が訪れました。
それを神の力だと感じるかどうかは、宗教観の違いでしかないと思います。

星を眺めるのが好きなヒロインは、星の世界になぞらえた世界観を持っているのですが、人間も大きな自然界の一部として、自然界の摂理のなかで生きているのだとしたら、宇宙の銀河とも同じ生命体。
痛みや苦しみから解き放たれる瞬間は、超新星がものすごい熱量で光り輝くのと同じなのかもしれない。
そんな風に思えました。

shiron