るろうに剣心 最終章 The Beginningのレビュー・感想・評価
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(^_^)圧巻の殺陣と映像美
前作と同じ監督が作ったの?と疑ってしまう出来。
圧倒的に映像と殺陣が良いですよ。密室の攘夷志士を抹殺する剣心、、、あの狭い部屋の中で十数人の志士達を膾斬りです。スゲーーー!と思いました。あれって日本映画史に残るんじゃないか?見たことない。それと剣を咥えての斬り合い、シビレルよ、あれは。
最後、ボスキャラとの戦い、地肌の黒、雪の白、血の赤の世界、、、雰囲気がすごく出ていて抜群よく、緊張感出てました。明らかに本作の方が映像的に良いですよ!!
〝るろうに剣心〟という名の映画ではなく何か単発の幕末映画であったなら良かったのにと少し残念に思いました。るろうに剣心であるがために幕末には似合わない淡い男女の恋愛を描かなければならず、そこに無理があるように感じます。
究極は旦那となる人物を殺された女性がその犯人を愛せるかってところでしょう。
自分に置き換えたらどうでしょう?私は絶対許せずです。なので超本線の雪代巴が剣心を愛するという話は〝ありえんだろう〟になってしまい目をつぶってしまうのでした。
追伸:劇中池田屋事件を描いてます。いろーーーーんな池田屋事件を見てきましたが、この映画がいちばんかっこよかったです。というより新撰組の近藤勇役の藤本隆宏、斉藤一役の江口洋介、沖田総司役の村上虹郎がズッパマリです。カッコ良かった。
クールな美学に生きる剣心
この映画はかなりネガティブなので、自身の波動は下りっぱなしでしたが、最後の有村の遺体のある家屋を焼き、決然と新しい日本の未来を開くために戦い始めた時には、拍手喝采で活力が戻るようでした。その家屋の燃え方があまりにも綺麗なのです。全編を通じての感想は、クールな美学に生きるのが剣心であるーーという感想を持ちました。戦乱の時代ですから、やはりトーンは戦いほど残酷なものはないという感情が先に立ってしまいます。その中で剣心はただ「新しい時代」という大義のために、人を切らねばならなかったのだが、その大義がなかったとしたら生き続けることはできなかっただろうと想像します。劇中、業(カルマ)の話が出ますが、基本的には良いも悪いもないと私は思います。因果を作っても解消しながら学ぶ、失敗することもあるかもしれないけど輪廻転生して人間は楽しく学び続けると思えば、実に壮大な話だと感じます。殺し合いの時代でのカルマを解消しながら魂のレベルアップをしていく、その転生の繰り返しが平和の礎となるのは間違いないと考えます。あと、有村と佐藤は、怨念や殺略の渦巻く中での、凄まじいぎりぎりの恋をします。だからとても美しくてほろりとします。本当に素晴らしい映画でした。
とにかく、哀しかった。。
The Finalに引き続きの鑑賞&原作の大大大ファンです。
あぁ…ついに終わってしまった、と言うのが観賞後の最初の感想。
とにかく余韻が凄まじかったです。
今回のBeginningは役者さん達が前もって何回も言っていた様に、今までの映画るろうに剣心とは違って「アクション要素」よりも「ドラマ要素」の方が色濃く描かれていると言った感じです。
限りなく時代劇の様な作風に仕上がっており、過去4作の時に感じていたコスプレ感もなければ、原作にあった多少のコメディー要素も排除されていました。
どちらかと言うと、かつてOVAで発売されていた追憶編の様な印象で、全体的に静かで陰鬱としている様に感じました。
そしてこれこそが追憶編であり、良く作品の雰囲気が出ていたと感じました。
さて、本作のヒロイン・雪代巴を演じた有村架純さんについてですが、キャストが正式に発表される前からネット上では彼女が巴役という事が出回っていて、反対意見が多かった様に思えました。
私自身も、有村架純さんはどちらかと言うと「可愛らしい」女優さんとの認識だったので、どんな巴になるんだろう?と想像がつかなかったです。
しかし、蓋を開けてみれば全く違和感もなく、巴の持っている特有の儚さや気品がちゃんと出ていたと思います。
よく原作ファンの間で薫派と巴派に分かれて論争が繰り広げられているのを目にしていて、私はそんな論争には興味なかったのですが、今回このBeginningを見て「あ。巴さんには死んでほしくない」って強く思いました。
これは原作で追憶編を読んだ時には沸かなかった感情で、それほどまでにこの映画Beginningに、雪代巴と緋村抜刀斎に感情移入したんだなと感じました。
そう感じさせてくれた監督や役者の皆さんには惜しみ無い拍手を贈りたいと思います。
文句なく、シリーズの中でも1番の傑作でした。
私は原作の大大大ファンです。
るろうに剣心の映画はもちろんシリーズ通して観てますし、その度に最大限の賛辞を贈っています。
しかし、同じく原作の大大大ファンの方がこのBeginningやそれまでの4作に対して手放しに褒め称えているかと言うと、そうではない事も確かです。
尺の都合上、どうしてもカットしたり改変せざるを得ない部分が存在しますし、「原作とは違う展開でガッカリした…」といった声があるのも頷けます。
その上で、私がどのシリーズに対しても惜しみ無い賛辞を贈っているのは、ひとえに「20年前に物語として終了した大好きな漫画に再びスポットライトを照らしてくれた」という事に他なりません。
この映画がなければとっくの昔に忘れ去られていた過去の漫画だったかもしれません。
この映画がなければ、自分の息子がるろうに剣心という物語に興味を持たなかった。
この映画がなければ、息子と一緒にアニメ版るろうに剣心を見返したりする事もなければ、幻の北海道編すらも描かれる事はなかったと思います。
全ては監督が、役者のみなさんが、スタッフの方々がリスペクトを持って作り上げて下さったから、今もるろうに剣心という大好きな漫画が日の目を浴びてるんだなという感謝の想いでいっぱいです。
…という事を旦那に熱弁したら、めちゃくちゃ引かれましたが(笑)
なので、本当に内容を観たのか?と思うくらいの内容の薄い低評価レビューを目にすると、本気で悲しくなります。映画も観ていないただのアンチとしか思えません。
こういう風に人の想いや頑張りを踏みにじる様な事はしないでいただきたいと強く願います。
とにもかくにも、映画るろうに剣心はここで一区切りですね。皆さんお疲れ様でした。
素敵な映画に出会えた事、とても感謝しております。
とても良かったです。
とても良かったです。
ただ2回見たいかと言えば1度で十分かなと。
気が向けばもしかしたらもう一度見るかもしれませんがまあレンタルが出てからの話かと。
TheFinalの方はIMAXを含めて2回見ました。
何故かといえばるろうに剣心はやはりアクション中心の映画なので巴との過去が中心のThe Beginningはアクション(殺陣)もありましたがFinalより少なく若干消化不良気味でした。
ただ終わりには最初のるろうに剣心の戊辰戦争の場面に戻るとはちょっと心憎い終わり方だと思いましたがやはりコレで終わるんだなあと思うと残念です。
個人的には京都編に納得いってないので作り直して欲しいと思ってます。
動乱の世で大義に死する者たちへ
The Finalに続き観賞
なんでこんな構成にしたのかな?なんて
思ってましたがどうも監督に
今の佐藤健のうちに撮っておきたいと
いった意向もあったとか?
緋村剣心が不殺を決意するまでの前日譚
舞台は幕末動乱前夜に戻り
長州の高杉晋作・桂小五郎率いる民兵部隊
奇兵隊の暗殺担当として幕府の要人を
斬りまくっていた頃の話となります
これは前作の感想でも書きましたが
相変わらず役者にアドリブさせない作品だと
思いました
そのせいで知名度のある役者も
そうでは無い人も同等に世界観に浸かっており
雰囲気をいやがおうに引き立てています
役者がその役をイメージして演じるという
やり方が当たり前のように言われやすい
ですが個人的には映画作りは
徹底した設計主義であるべきだと思います
役者はまず駒であるべきでないと
映画が壊れます
どちらかというと追憶編は従来の
るろ剣にあるような特徴的なキャラ
必殺技といった要素はまるでなく
幕府と攘夷派それぞれに主義主張があり
守るべきもの
守るべき理由が出てくることで
何やら史実に沿った要素がありますが
実写化でそこが引き立っていたと思います
フィクションなのはわかっているのですが
丁寧な描写や役者の地力を引き出す演出
結果生み出される引き込む力を持った世界観
こうした完成度の映画を他でも見てみたい
ものです
悲しい
もうね、ほんとに悲しいの。ずっと。もう最初っから最後まで。でもね、私剣心がバッサバッサ人斬りまくって血飛沫ぶわぁーみたいなシーンをずっと見たかったから大満足なの。やっと見れたよ、情の無さげな剣心。(情はあったけど)映画自体はずっと暗い。一生くらい。終わるまで暗い。多分ファイナル見る前にこっちみた方がファイナルの深みは増すと思うわ。初日から見に行って大泣きして帰ってきたからハンカチというかハンドタオル必須ね。あと一生剣心フラッフラ歩くわよ。あ、ずっとフラッフラってわけじゃないんだけどね💦
これで完成!文句なし!
●肯定部分
・OVA版に勝るとも劣らない素晴らしいデキ
・佐藤健はよく緋村剣心という役に向き合ってきた。お疲れ様でした。
・有村架純=巴は大正解。コントが始まるでの演技といい、近年の飛躍は目覚ましい。
・村上虹郎=沖田総司も大正解。原作と異なり、瀬田宗次郎とも違う、史実に沿った、悲劇の天才っぷりが良く表現されていた。
・高橋一生=桂小五郎も上手かった。
・沖田vs緋村抜刀斎の斬り合いは圧巻。
・人斬り抜刀歳としての惨殺シーンも圧巻。
・耳かじりとゾロは驚いた笑
●否定部分
・江口洋介=斎藤一のキャラは最後までしっくり来ず。腰抜けか?と緋村抜刀斎を煽ってたけど、斎藤一はそんなことしない。
・片桐と飯塚がどっちがどっちだったか途中分からなくなり。
・巴死亡から鳥羽伏見の間の、遊撃剣士としての戦い(沖田や斎藤との再戦)もできれば入れてほしかった。
OVA版です。…暗い…
まぁ、仕方ないけど。
他作品も暗いから、より暗くなるのは当然か……
『るろうに剣心』のOVA「追憶編」を、役者に演じさせてる。
『るろ剣』の実写化ではなくてOVAの実写化。
脚本のところにOVAの監督と脚本の方の名前を入れておいた方がいい。あ、演出も。
……もしかしてクレジットに書いてあったのかな…そうだったらすみません……
これまでの作品と違って主要キャストが限られていたので、他のキャラがぞんざいに扱われてなかったのは良かった。
あとは好み的に。
OVAで巴が剣心の頬に故意に傷を付けてたのが今回の実写版でも採用されていたわけですが。
剣心の十字傷については和月先生が連載当初から「それぞれ別の時期に別の人物に付けられた設定があります」って明言してて。おそらくその傷のつき方もずっと追憶編で出すまで大切に大切にしてきた部分だと思うので。。。
巴が故意に剣心の頬に傷をつけるの、理解し難い感情というか…「え、何で??」って思ってしまう。OVAの頃から理解できない謎演出なんだよなぁ…
ホント申し訳ないけど、沖田との殺陣、いる??本当に必要??
原作だと沖田=瀬田のビジュアルだから、ここで神木隆之介さん使ってれば多少有りだったかもだけど…finalで出してるから無理か…
OVAの実写化なら最初からそう言っててくれればいいのに…いえ、予告からそんな気はしてたけど、まさかここまでとは。
この実写版の剣心は、きっと梅毒で死ぬ剣心なんでしょうね。
少年マンガを大人向けに作り直すとヤケに暗くなるのは日本映画の特色なのかもですね。
佐藤健さんはカッコ良かったし、有村架純さんも美しかった。
お話はまとまってたし(OVAとほぼ同じだし)、役者さんたちも頑張ってたし、殺陣も凄かった。いい作品なんだと思う。
けど、巴の髪型だけはどうしても許せないーー!!何であんなボサボサで野暮ったくなるのか…男性陣の髪型は比較的マシなのに、女性陣の髪型が安いコスプレーヤー以下なのは何なの!?胸のところに垂らしてる部分、もう少し短くて良かったんじゃないですか??
巴の髪型が気になり過ぎて、有村架純さんのお芝居がもったいなく感じたわ。
高評価の作品に対してグチグチ言ってすみません。
原作過激派の戯言だと思っていただければ幸いです。
最も美しいるろうに剣心
泣きました。
全シリーズで一番好きです。
るろうに剣心は原作が漫画なので
キャラクターの個性が強すぎ実写化される際に
リアリティの妨げになっていましたが
本作は登場人物が新撰組や桂小五郎なので
最も作品に感情移入出来ました。
人斬り抜刀斎の刀を納める鞘として
作品の中でも重要な雪代巴役を
有村架純が哀しみを纏い懐深く演じます。
序盤ほんの少しだけ喋り方が気になりましたが
その佇まいがすでに尊く美しく作品に没頭する中で
どんどん愛おしさが増していきました。
アクションもとても素晴らしかったですが
剣心と巴が心を通わせ穏やかな日々に幸せを感じ
人間らしさを取り戻す過程がとても好きです。
巴の最後は近年稀に見る美しい最後でした。
これ「るろ剣」じゃないですよね?
アクションがかっこいい「痛快娯楽時代劇」だと勘違いしてて、わざわざ観に行ってしまいました。
いつ面白くなるか期待して2時間半待ってるうちに終わってしまいました。
たぶん、「るろ剣」と全く別の映画だと割り切って見る必要がある映画なんでしょう。
誤解してました。
【ネタバレありの不満】
あんまし、ネタバレよくないと思うのですが、不満が残ったので書きます
1.大騒ぎ感をだすためか、モブのセリフの音量が大きすぎて、肝心のセリフが入ってこない
2.雰囲気つくりたいのか、ブルーフィルターかけすぎ
3.アクションシーンはアップの連続でわかりにくくて、もっと引いて撮ってほしい
4.九頭龍閃は覚えてなくても、龍槌閃、双龍閃とか出してほしかった
5.いろいろ違和感が残るが、特に巴と過ごした家を燃やすのは剣心的ではなく共感できない
不満はありますが、別ドラマだと思ってみると、そんなに悪くはなかったはずです。
てことで「ふつう」
エピソード0
ファイナルの後にbeginning?って思ったけど、所謂過去話・前日譚的な。巴とのシーンが深く描かれていて、Finalの後に見るとグッとくるものがある。役者の演技も相まって、心情がよく伝わってきてとても良き。
これを見たあとでもう一度Finalを見たくなる!!
最後のシーンは鳥肌
最後、巴と共に家を焼くシーンは鳥肌が立ちます。
シリーズの完結編にして始まりの話、逆刃刀の重要さを凄く感じさせられます。
所々ツッコミ所はありますが、かなり上手くまとめられていたと思います。
るろうに剣心シリーズ、10年間お疲れ様でした。
楽しませてもらいました、ありがとう!
良くも悪くも。
漫画は全く見てなくて、映画は全て見た人間の感想です。
登場人物の影響や薫達と出会う前だからもあり今までの映画より全体的に暗く悲しい感じでした。
さのなどのコミカルなキャラも居なくただただ最後まで巴と剣心を軸とした悲壮感な感じ。
話の一貫性は分かったんですが歴史に詳しくない身からすると誰がどう敵で味方でかが分かりにくかったです。
あの後から薫達と出会う話に移るのは分かったんですが桂や他の新撰組さんはどうなったんだろうと。
今までのるろ剣と違いただただ悲しく暗いストーリーだったんで2回目は見ないですね。
まぁそういうストーリーと分かってて見たんですが。
色んな人物が出過ぎてとりあえず剣心との関係性や敵味方、誰がどの位置の敵なのかなどが途中分からなくなったのが1番でした。
後禁門の変?途中火だけついたシーンで終わりましたがあれも何かわからなくて???って感じでした。
ちゃんと歴史知らなくてすいません。
長い間お疲れ様でした。
私はさのや薫、恵などが出てきてからのるろ剣が好きだったんだなと思いました。
後個人的にあれだけ傷ついてて身体の回復力の速さにはちょっと疑問越えて笑ってしまった。
前4作とは別格。
おそらく、関係者全員の気持ちが一番入ってるんだと思う。
原作では14話しかないボリュームを2時間半の映画にしてるもんだから、描写が丁寧で感情移入度合いが半端ない。
過去作とは別格の出来。
一気に有村架純版巴のファンになりました。
アクションは添え物程度で、メインはラブロマンス。
原作厨の人も太鼓判を押すんじゃないでしょうか。
最後、飯塚を斬る役で、藤原竜也はサプライズ出演して欲しかったなw
全てはここから始まった
一作目からずっと追いかけてきた大好きな「るろうに剣心」シリーズがとうとう最後を迎えるということで、IMAXで観に行ってきました!
ずっと謎となっていた「不殺の誓い」「巴を切った理由」「十字傷」この全てのピースが明かされました。
今回の剣心は「緋村剣心」ではなく、「緋村抜刀斎」。
特徴的な口調(ござる、おろ等々)は一切なく、血だらけになりながら瞳は光を失っていました。
幕末のヒリヒリした空気感が冒頭の血生臭いシーンで発揮されて普段のシリーズとは一線異なるものになるのだなと予感され、ゾクゾクしました。
そう感じた通り、まるで別の時代劇を見ているような感覚になりました。
高橋一生さんや安藤政信さん、村上虹郎くんの新しい登場人物たちの演技がきらりと光ってどのシーンも食い入るように見つめてしまいます。
何より、今までのシリーズ通して「不殺の誓い」をたて、戦いの最中血を浴びることのなかった剣心が血だらけになってためらうことなく刃を振るう姿が
恐ろしくも美しくて魅入ってしまいました…。
刀のぶつかり合う金属音もやけに耳に残って苦しかった。
そして、満を辞して登場した雪代巴!
有村架純さんの儚くも芯の強い巴は最後まで本当に美しくて圧巻でした。
もちろん佐藤健くんの演技にもとにかく泣かされました。
愛する人に、守りたいと思った人にはめられたかもしれないと戸惑い、涙しながら戦う剣心を演じる健くんに涙腺崩壊。
そして、巴を切ってしまった理由があまりにも切なすぎて苦しすぎて雪の中で十字傷が生まれ、巴を抱きしめるシーンは映画界屈指の美しさでした。
ポスターのメインビジュアルになっているあのシーンは絶対に本編で観てほしい。
二人に剣心と巴さんを演じてもらえて本当に良かったなぁ。
「行ってくるよ、巴」
そう言い残して、亡骸と共に幸せな思い出がいっぱい詰まったあの家を後にした剣心はどんな気持ちだったんでしょう。
派手なアクションシーンはなくともIMAXで観た方が、より映像の美しさを感じられるのではないでしょうか。
一作目の冒頭のシーンが、beginningを見た後ではきっと全然違うものに見える。
「新時代」を渇望し、剣心の気持ちが。
もちろんfinalも!
beginningの後に一作目に戻って一周したくなること間違いなし!!
コロナ禍で大変な中、この作品を最後まで演じ切って作り切ってくれて本当に感謝です!!
勿忘
1作目はDVDにて、2作目以降は全て劇場にて。好きな実写シリーズの作品です。そんな作品も足掛け10年、ついに終幕です。コロナにより興行収入はだいぶ割を食ってしまいましたが、それでも映画館に人を呼び戻す作品として超貢献してくれています。
今作はアクションは抑え目ですが、追憶編を軸にしているので、ストーリーで魅せる作品でした。とは言いつつも、要所要所にあるアクションは素晴らしいもので、シリーズ通しての狭い地形を生かしたアクションはお見事なものでした。他にも終盤に出てきた大木を利用したトラップと、それを避ける剣心の素早い動きは目を見張るものがありました。ただ全体的に爆発心中する輩が多かったのが難点でした。
剣心と巴との物語が、背景の美しさも相まってとても素晴らしいものになっていました。なぜ2人は夫婦になったのか、なぜ巴を殺してしまったのか、を事細かく描いており良かったです。ただ、縁役の子役の方が中々に下手っぴで、とても見ていられませんでした。自分は役者ではないので堂々としたことは言えませんが、なんでこの子を採用したのかが謎です。(約ネバ…)
不殺の誓いを立てた剣心の心意気、新時代と共に刀を捨てて、物語は「るろうに剣心」へと繋がります。るろうに剣心シリーズとして素晴らしい終幕でした。最後のロゴも、ワンオクの主題歌も最高でした。
ツッコミ所も多々ありましたが、それでも良い作品を観れました。お疲れ様でした。
鑑賞日 6/5
座席 15:20〜17:50
座席 N-4
製作期間の10年、作中時間の10年…
FinalとBiginingこの二本をスイッチするのはものすごく知力と体力がいる。この二本の間には、三本の野心剥き出しのサムライアクション映画がはさまれる。
コロナで人類が鬱々としている現在、この二本の大作を日本で公開できたのは、映画の神様に祝福されているからだろう。監督、製作陣、関係者の皆さんのはたらきももちろん大きくプラスに働いている。
漫画原作フィクションではあるものの、時期的に現在放映中の大河ドラマ「青天を-」の裏の歴史を垣間見せるつくりになっていることも面白い。明治時代が幕を開けるために、どれだけの血が流れたのかというお話。暗殺やテロや陰謀や戦争があり、人類がまだ宇宙へ行ってなく、地球規模でものごとを考えられなかった時代があった。
もし、昨年の公開であれば、「鬼滅の刃」と興行成績を争うことになったはずだが、鬼滅の刃フィーバーがとりあえず落ち着いている現在にこの「るろうに」の10年間を一気に投入できたのほ、るろうにファミリーにとって最大の幸運であったのかもしれない。それとも「鬼滅」という、よりフィクション性の高いアニメーションと競うべきだったのか?
いや、「鬼滅」フィーバーのあとの「るろうに」最終章の堂々公開であったがゆえに大きく燃え尽きられたのだと思う。
つねに逆境を味方につけるという大友啓史の生き方がここにきて結実したのだと思うと、感動する。
江戸時代末期。倒幕と新政府樹立とその後の数年。
桂小五郎をリーダーとする長州藩の運命ともにあった抜刀斎の人生。
それは、人を殺めて歴史を切り開くしかなかった幕末の動乱の時代から、第二次世界大戦と呼ばれる日中戦争、日米戦争をへて現代に至る近代日本史の始まりの始まりである。
漫画原作フィクションであるが故に、自由である。
斎藤一や、新撰組や、桂小五郎など実在の人物を見れることはスリリングだ。
あくまでも「映画・るろうに」における斎藤一であり、江口洋介演じる斎藤一なのだが、無名の青年→緋村抜刀斎→緋村剣心と変遷してゆくこの物語の主人公にとっての最大のライバルであり、かつ盟友とも言えるのかもしれない。江口洋介をシリーズの最初に起用できたこと、佐藤健のキャリアの初期に大友啓史の「剣心」になったこともこのシリーズの成功の鍵のひとつだと思う。(もちろんアクション監督谷垣氏の起用も。)
この時代にしか生まれえぬ傑作だと思う。
漫画原作フィクションというハンディを背負いながら、日本近代史を振り返らせるための強力な起爆装置になりうるかもしれない。
今作の出来は良い。それ故に過去作のダメさが際立つ。
前作『The Final』でかなり辛辣なレビューを書かせて頂いたので、最後まで見届けるという使命感も抱きつつ、るろうに剣心のラストを確認して来ました。
結論から先に言えば、この『The Beginning』自体はとても丁寧に作られていて、非常に面白かったです。
(あくまでも主観ではありますが)今までのるろうに剣心のシリーズの中では一番良かったです。
ですが皮肉にも、その丁寧さ、掘り下げの深さ、面白さが逆に他のシリーズの底の浅さを露呈させてしまっていて、シリーズ全てを通して見た場合に整合性を保てなくなってしまっています。
前回のレビューに引き続き、また長くなってしまうかも知れませんが、個人的な感想にお付き合い頂ければ嬉しいです。
まず今作の『The Beginning』は尺がとても長い。
その長い尺を使って原作では数話程度だったエピソードをたっぷり描いているから、重厚さは過去一になっている。
色々な要素を削ぎ落としまくって無理矢理仕立てた結果、出汁を入れ忘れた薄い味噌汁のような出来になってしまった『The Final』とはえらい違いだ。
原作では分かりにくかった部分にもシーンを追加してしっかりと描き、剣心や巴の心情の掘り下げにもかなり時間を割いているから、ラストの剣心の覚悟、鳥羽・伏見の戦いに至るカタルシスは相当なもの。
全体的な雰囲気も過去シリーズとは一線を画する重たく暗いものとなっていて、エンタテイメント作というよりかは普通の時代劇のようにも見える。
この一作のみで評価するとすれば、個人的にはかなりの高評価を付けたいところだ。
だが、今作は一応るろうに剣心シリーズの一部であり、『The Final』とは対になる二部作の後編という位置付けになる。
そういう視点で今作を見た場合、今作のせいで過去のシリーズ、特に『The Final』の酷さが更に浮き彫りになってしまっている。
『The Final』が具体的にどう酷いかはそちらのレビューで散々書いたからそっちを見て欲しいけれど、残念ながらそこで危惧した事が全部本当になってしまった。
まず、今作のヒロインである雪代巴(=有村架純)と、シリーズ通してのヒロインである神谷薫(=武井咲)の扱いの違いがあまりに酷すぎる。
これは第一作の頃から感じていた不満だけど、るろうに剣心の『The Final』に至るまでのシリーズの中で薫の心情、想い、覚悟の部分の描写の掘り下げが全く足りていないが故に、剣心と薫の絆の部分が全然伝わって来ない。
それに対し、今回の『The Beginning』一作だけとはいえ、じっくり時間をかけて剣心との絆を掘り下げまくった巴が見る者に与える感情移入度は相当なもので、果たして正ヒロインはどちらなのかが全く分からない。
巴は剣心にとって重要な人物ではあるものの、あくまでも過去の人間だから、本来最も重要なのは薫の存在であるはずだ。
原作においても、ずっと剣心を支えて、彼に生きる意味を与えて、最後まで不殺を貫き通させたのは他ならぬ薫の存在だった。
にも関わらず、今までのシリーズでその薫との絆の掘り下げを適当に済ませて来た上に、巴だけここまで掘り下げられてしまうと、『The Final』のラストがとても軽く見えてしまう。
これでは、剣心の心の中に本当に在り続けているのは巴の方で、薫の所にはたまたま居心地が良いから居るだけのように映ってしまう。
そしてこれは原作とは関係なしに、配給会社や監督の武井咲と有村架純の扱いの差のように感じてしまい、冷める。
『The Final』のレビューでも書いたが、薫のあのシーンを省いた事も、剣心と薫の関係に深みを出せていない原因になっている。
原作通りであれば、今作で描かれる巴と、あのシーンの薫、剣心は守ると決めた大切な女性を2度失っている(薫に関してはブラフであった訳だが)事になり、その地獄の苦しみから這い上がって導き出した『それでも不殺を貫き通す』という決心があったからこそ、その後に訪れる薫と生きて行くというラストが輝いたのだと思う。
だが映画版はと言うと、そのシーンは省かれ、剣心は何となく薫と一緒に居るようにしか見えない上に、今作で掘り下げに下げられた巴との深い結び付き。愛情。
これでは薫は完全なただの当て馬ではなかろうか。
今までのシリーズで薫の掘り下げが足りなかったのは仕方がないとして、今回の二部作では否が応にも薫と巴の二人が対比されてしまうのだから、見終わった後に剣心の中での二人の女性の存在のバランスが取れるようにしなければマズかったのではなかろうか。
これは、あくまでも俺が勝手に思っている事で、野球の試合を見ながら好き勝手言ってる酔っ払いの戯れ言くらいに思って欲しいのだけれど、もし俺が監督なら、今回のるろうに剣心最終章は三部作にして、一部で(原作の)薫のあのシーンまでを描き、二部は今回の剣心の過去編、そして三部は廃人になった剣心が這い上がって最終決戦に向かうまでを描く…という構成にする。
薫がああなり、剣心の壮絶な過去が明かされ、それを踏まえての雪代縁との最終決戦でなければるろうに剣心の物語は締め括れない。
あるいは、もし製作期間や予算の関係でどうしても二部作でという事であれば、一部のラストはやはり薫のあのシーンで終わり、二部の最初に40分〜1時間ほど今回の過去編を挟んでの剣心の復活〜最終決戦でも良かったのではなかろうか。
『The Beginning』は出来はとても良いものの、ここまでの尺を使ってこの部分だけを描く必要は特別無かったようにも思う。
原作でもそうであるように、本来巴との過去編は、あくまでも人斬り抜刀斎だった頃の剣心と、不殺を貫くようになった剣心との間を繋ぐエピソードでしかないはずなのだから。
剣心の“今”を描くるろうに剣心シリーズにおいて、最も大切にすべきなのは薫なのか巴なのか、製作陣にはその辺をもう少しちゃんと考えて欲しかった。
今作で良かったと思った部分で他に、原作にはない沖田総司との戦いというのがあって、それはかなり楽しく見られたのだが(村上虹郎の配役も良かった)、少し穿った見方をすると、今回の過去編を一つの独立した作品に仕上げる為の尺伸ばしとも受け取れてしまう。
敵役も、原作よりも小物感が緩和されていたし、剣心が間違って巴を殺めてしまうに至る状況も、原作よりも説得力があるものに若干修正されていた。
そりゃあこれだけ尺を用意して貰えていればね…とも思ってしまうが。
悪い点としては、極力エンタテイメント性を省いてリアル指向にした弊害として、出てくるキャラがあまり強そうに見えない。
今作のウリである沖田総司にしても、史実では天才剣士であるはずが、動き(殺陣)が割りと普通であるが故に、後に出て来る瀬田宗次郎や志々雄真実、雪代縁に比べて全然強そうじゃない。
宗次郎のあの動きや、志々雄の燃える剣を食らったら一撃でやられるのでは?と思えてしまう。
それと、ラストで桂小五郎が剣心にこれからは表に出るように打診し、裏家業は後任に任せると話したシーン。
原作ではそこで志々雄真実の名前が出て来る訳だけど、今作ではそこには言及しなかった事に特に理由が見当たらず、やや気になる。
ワンシーンで良いから、ここで包帯のない藤原竜也を登場させておけば、観客の満足度は更に跳ね上がっただろうにと思ってしまう。
あと、最後にこれだけは言わせて欲しい。
一番最初のロロノア・ゾロ、あれは何(笑)
言いたい放題長々と連ねてしまい、お見苦しかった事と思います。
申し訳ありませんでした。
どうにも原作至上主義な部分がある為、違う点、補いきれていない部分が気になって仕方がないのですが、原作を全く見ていない人はこんなものかと普通に楽しめているのかも知れません。
原作を読んでいる方で、他に何か思う事、感じる事があった方は、是非リプにてお教え頂けると嬉しいです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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