劇場公開日 2021年4月9日

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「えっ、マンハッタンの21の橋を全封鎖・・・誇大コピー(?!)ですね。」21ブリッジ 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0えっ、マンハッタンの21の橋を全封鎖・・・誇大コピー(?!)ですね。

2022年6月28日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

2019年(中国/アメリカ)ブライアン・カーク監督。
若くして病魔に倒れたチャドウィック・ボーズマンの遺作になりました。
とても悲しく残念です。

とても上質の面白い映画です。
娯楽作で肩が凝らず白黒はっきりつけているし、とても好きです。
ファーストシーンは麻薬を盗みに倉庫に侵入した2人の男が、麻薬の量の多さに驚いています。
咄嗟に持てる分だけ持って逃走を図ります。
ところが、予想外の速さで追っ手が現れる。
これは、どうにもおかしいぞ!!(そう、おかしいんです)

警察内部、警官と警察署の構造的腐敗・・・結果的に行きついてしまう。
警察映画で警察組織の闇を描いています。
この映画の製作にも参加しているチャドウィック・ボーズマンの正義感と初心を貫く清新さで心地よい快作になっています。

予告編を観ると、マンハッタンの21の橋を封鎖して犯人を袋の鼠にする・・・なあんて
吠えてますが、橋を封鎖するシーンとかヘリコプターが自由の女神の上を旋回し、橋の上では警察の大型車両がぎっしり画面いっぱいに暴れまくる・・・なあんてシーンは皆無。
ありません(笑)
期待した私はちょっとがっかりでした。
パトカーのカーチェイスとかが、ほとんどないんですね。
(誇大広告ですよ、予告編は!!)
凄いアクション映画を期待しないで下さい。
警察官の人間ドラマ。腐敗、裏切り、策略。
特にデイビス刑事(ボーズマン)のお目付役の人物にフォーカスして観て下さいね。
意外なキャスティングですし、こう来たかーと、唸りました。。

脚本もスピーディーですし、ボーズマンさんも病気を感じさせない熱演。
観て損はない満足の犯罪映画でした。

過去鑑賞

琥珀糖