劇場公開日 2020年3月20日

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「「お互い様だし」までの流れにシビれる。 教師には消せない黒板に書か...」弥生、三月 君を愛した30年 collectibleさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5「お互い様だし」までの流れにシビれる。 教師には消せない黒板に書か...

2021年10月27日
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「お互い様だし」までの流れにシビれる。
教師には消せない黒板に書かれた嫌がらせを、一瞬で全て打ち消すキス。しかも激しいビンタを見せ終わったあとだから、より一層このクールさと激しさにやられる。
凄い出だし。
冒頭のバスをダッシュで追いかけて止め、教室の中で学校の悪をぶった斬るシーンがラスト近くで、もう一度繰り返される。今度はさくらじゃなく、サンタの息子の為に。先生は偶然にも同じやつが横に立っていた。

一行の言葉でその場を力強く変えていくみたいなシーンがいくつもあって、これが本当にスゲェなと思う。友情、恋愛、挫折、人生で起こる偶然や奇跡的なこと、死と生、全部入ってる。それは運命だったのか、とか。

部分的に順番どおりじゃない振り返りの中での3月があって、弥生父の話から結婚式場へいく見せかたも上手い。ここまでの暗い流れからサンタやるじゃんってなるし。
ふつうの感覚ならこんなにいっぺんに見せられたら感情ついてけないと思うのだけれど、この作品は最後まで感情入ってみれた。監督の技が凄い。

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