劇場公開日 2020年2月7日

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「嘘のような世界、現実の世界」ファンシー ワンコさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5嘘のような世界、現実の世界

2020年2月11日
iPhoneアプリから投稿

いろいろなレトリックを散りばめて、嘘なのか現実なのか、曖昧な世界をコラージュのように綴っていく。

(郵便配達)は、嘘のようなポエムの世界と、暴力と死が溢れる現実の世界を繋ぐ。

空想が支配するポエムの世界。
しかし、生きているという実感はあるのだろうか。
(月夜の星)に広がる疑問。

暴力や欺瞞が溢れ、人の命が軽い世界。
現実かもしれないが、実感の湧かない世界。
でも、それは僕達の周りの世界。

(月夜の星)がホテルのベッドの上で言う、
「ここはどこ?」
そう、ここ夢かもしれない現実。

(月夜の星)は(郵便配達)とのセックスの快楽を通じて、どんどん現実に引き戻されて行く。

しかし、決して(ペンギン)は、現実の世界に来ることは出来ない。
(ペンギン)は自ら現実の世界に足を踏み入れようとするが、無理なのだ。
不能だからだろうか。

とどまる(ペンギン)
戻って行く(月夜の星)
変わらぬ(郵便配達)

(郵便配達)は、(月夜の星)の背中に何を見たのだろうか。
そう、(郵便配達)が人の背中に描く世界は、現実の世界ではない。
(郵便配達)は夢の世界から人を現実に引き戻せるが、自らはとどまることしかできないのだ。
家族を遠くに離しても、(郵便配達)は、人の背中に描く世界を想いながら、とどまるしかない。

これは全部、実は、僕達の世界に重なる。

ファンシーとは、装飾的とか、空想とか、幻想という意味だ。
でも、やはり、このストーリーは、ひどく僕達の世界に重なる。

ワンコ
NOBUさんのコメント
2021年3月22日

今晩は
 「ディエゴ・マラドーナ 二つの顔」というドキュメンタリー作品を土曜日の午前に鑑賞し、レビューを投稿したら、その時点で異様に多い共感数を得ている”あの方”のレビューがあり、負けず嫌いな愚かな性質故に
”シシリアン・マフィアに共感してもらったのかな?”
と書いてしまい、マア、大変でした。
 けれど、私はそのレビューを書く方からコメントを頂いた事もあるのですが、私のスケジュール管理をして頂いている女性から(彼女だけには、このサイトにレビューを上げている事を話しています。何故なら、金曜日は定時で上がらせて!とかお願いしているので。)”ズルイ人がいます!”と、頻繁に言われていた事も背景にあります。
 真実は分からないので、何とも言えませんが、”その方の不正”を糾弾する方の気持ちは分かるのです・・。
 SNSって難しいですね・・。

NOBU
NOBUさんのコメント
2021年3月21日

今晩は
 私は、王道の分かりやすい映画は勿論好きなのですが、今作の様な不可思議で、観る側に解釈を委ねる映画も好きです。
 今作は、ずっと気になっていたのですが、公開後一年経って”映画館”で観れた僥倖感に浸った作品でもありました。
 では、又。

NOBU
momo8さんのコメント
2020年3月29日

ワンコさん、こにちわ(^-^)v予告編観て、絶対好き!って思ったのですが、駄目でした。きっと原作は好きだと思うんデス。そう、ファンシーとは幻想の世界なんですよね、私の理解力不足かも。ワンコさんのレビュー読んでから観たらもう少し映画の世界に入っていけたかも(>_<)

momo8