配信開始日 2020年9月4日

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「アニメと切り離しても微妙」ムーラン Spiさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0アニメと切り離しても微妙

2024年1月26日
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鑑賞方法:VOD

ディズニーの実写映画なのでアニメのムーランを実写化したのかと思ったが これは似て非なる映画。もちろん花木蘭を原作とした別物として作ったということは別に悪くはないのだが全体的に何をしたかったのかがよくわからない。

原作の花木蘭についてはよく知らないが、魔女とやらは出す必要があったのだろうか。世界観はぶち壊すし、最期の取ってつけたような感動シーンは急すぎて何も感じることはない。一応自分を偽らない覚悟を決めさせた人物ではあるが、大軍同士の戦争中だというのに謎にタイマンな状況作ってまで捩じ込むほど必要なシーンには思えない。
いきなりそこだけナレーション入るのも、作ってる側も映像だけじゃ意味分からないから無理やり説明入れるしかなかったんだろう。表現力も残念すぎると言わざるを得ない。

皇帝陛下は無駄に敵陣に突っ込んで案の定捕獲されてしまうが、そこからのラスボスとムーランのバトルも倒せるのにさっさと倒すこともせず無駄に引き伸ばした意味の薄い攻防が繰り広げられる。映画で一番大事に描かなきゃいけないところじゃないのか、ここは。

最後は星野源みたいな男とロマンスシーンが起きそうだったが、結局ムーランは源のことをガン無視で走り去る。含みがあったほうが良さげに見えることもあるが、これもわざわざ描く必要のあったシーンなのだろうか。

結局アニメにはあった家族への愛も女性の自立も戦場で生まれた絆も、何ひとつちゃんと描けていない。メッセージ性の無いエンタメ映画にしたいんだったらもっと華のあるシーンが必要だったように思うのだが…。

Spi