「極上のミニマムでマキシマムな世界を、お毒味する。」フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5極上のミニマムでマキシマムな世界を、お毒味する。

2023年1月3日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

なんとも奇妙で楽しいコメディな映画でした。
《フレンチ•ウソッパッチ?!》
フランスのアンニュイ(もちろん架空の町)にある総合芸術誌
「フレンチ・ディスパッチ」との創刊者で編集長のビル・マーレーが急死した。
その遺言で廃刊。
編集長の追悼誌である最終号を出すことになる。
その4つの記事をショートストーリーとして描いたオムニバス形式の映画です。

モノクロ有り、カラー有り、アニメ有りの賑やかな画面。
画面サイズはほぼ正方形に近いです。

第一話のベニチオ・デル・トロの胡散臭さに、両手を挙げて平伏しました。
そしてなんとモデル(すっぽんぽんミロのヴィーナス)
にして看守のレア・セドゥ。
破壊的な可愛らしさ美しさ。
今までレア・セドゥを《ボンヤリした輪郭の掴みどころのない美女》
そうずっと、いぶかっておりましたが、今回この映画を観て、訂正させて頂きます。
国宝級の美女にしてコメディエンヌ。
他に比類のない極上の女優(いっぺんに、普通→最高)に格上げされました。
(看守の制服の可愛かったこと。)
(むすっとした表情、なんとも例えようのない不思議な存在感、)
(こりゃあ、何色にでも染まる天然素材やわ)

ウェス・アンダーソン監督(53歳)
「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」=困惑した。
「グランド・ブタペスト・ホテル」=凄いことは分かった。
そして、
「犬ヶ島」
これは日本が舞台のストップモーション・アニメSFコメディ。
(この映画が1番楽しめたのでした)

「フレンチ・ディスパッチ・・・」以下省略。
兎も角、独創的。
大人が楽しむ秘密結社的な世界観。
観客は皆、観察者にして共犯者。

毒がなんとも楽しいです。
デル・トロとレア・セドゥの2話。

美術商のエイドリアン・ブロディが殺人罪で服役中の凶悪犯
ベニチオ・デル・トロの絵画芸術に価値を見出して、一儲けしようと
画策するのだが、その絵画はなんと●▽◎◎●◆◎?!なところ
(剥がすにも剥がせない場所)に描かれていた。
独創的だ!!
デル・トロの唸り声とか、ヒゲモジャ困り顔の殺人犯が
本物の殺人犯に見えるので、リアル素敵である。

3話のティモシー・シャラメ君の学生運動のリーダーと、
変な関係のジャーナリスト・フランシス・マクドーマンド。

この映画がとても気に入ったのは、毒が多かった点です。
「毒殺」
「誘拐」
「感電死」
ミニマムでマキシマムな世界に、
「悪」と「毒」の要素は、とても合います。
なかなか結構な隠し味でした。

琥珀糖
ねもちゃんさんのコメント
2023年1月5日

琥珀糖様
いつもいつも共感いただきありがとうございます!
ちょいとレビュー投稿をサボっておりますが💦
今年も宜しくお願いします
まだまだ寒さは続きます…どうぞご自愛下さい
良き作品に沢山出会える一年であります様に☺️

ねもちゃん
ごーるどとまとさんのコメント
2023年1月3日

琥珀糖さん
あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願い申し上げます

独特の世界観、純粋に楽しいですよね。
パディントン2を観たとき、Wアンダーソンぽいなぁと感じました。

ごーるどとまと
大粒 まろんさんのコメント
2023年1月3日

明けまして
おめでとうございます。
こちらこそ
よろしくお願いいたします。

大粒 まろん