劇場公開日 2019年11月1日

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「社会性、ユーモアもある法廷ミステリー」8番目の男 Rosaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5社会性、ユーモアもある法廷ミステリー

2022年8月18日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

興奮

知的

以前、映画館で何となく観たら凄く面白いと感動しました。数年たって、Amazonプライムで改めて見直しましたが、やはり素晴らしい映画でした。
韓国で陪審員制度が導入されて最初の裁判という設定。裁判に参加することに慣れない8人の陪審員たち(普通の人々)が、殺人事件の有罪・無罪を判断することになり、戸惑いながら互いの意見、疑問、本音などをぶつけ合い、真実に近づいていく様を、事件当事者の置かれた社会的背景なども織り混ぜながら描いていく。
ストーリー展開も非常に上手いのだが、8人の陪審員たちが、最初はバラバラな人たちの集まりだったのが、映画の終盤には、見る者に一人一人の個性をクッキリとした印象で残していく。また裁判の場面では法の番人としての威厳と誇りを持つ裁判長が、陪審員たちの判定に耳を傾け、最後は裁判官としての原点に立ち返って判決を下す。
これらのストーリーを、硬すぎず、所々にユーモアも織り交ぜながら、緊張感を保ちつつ最後まで一瞬たりとも飽きることなく見せる展開、韓国映画の幅の広さを改めて思い知らされる一作だった。

Rosa