劇場公開日 2020年11月13日

  • 予告編を見る

「強い人間はいない。いるのは弱さに甘んじている人間と、強くなろうと努力している人間だけだ。」水上のフライト bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5強い人間はいない。いるのは弱さに甘んじている人間と、強くなろうと努力している人間だけだ。

2020年11月14日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

本田技研工業創業者、本田 宗一郎さんの言葉。

結構ジワります。脚本・監督は、461個のお弁当、泣くな赤鬼の兼重淳さんで、スタッフも安定のメンバー。過剰演出も要らんメッセージも無しで、安心して見ていられるドラマでした。

事故による脊椎損傷で、夢も友達も居場所も無くした負けず嫌い女子が、人との絆の中で生きる事で再び立ち上がる物語り。

死に場所を探していた彼女の弱さ。強くあろうと変わった強さ。弱さと強さは裏表に見えるけど、強くあろうとする心は、彼女に接する人の言葉が作ったもの。的な展開が好き。

オリンピック・パラリンピックイヤーを当て込んだけど空振りしました、な感はあるけれど。TVドラマでも良くね?って言えば、その通りかも知れないけど。良い話だし、間違った事は言ってないから毛嫌いしないでね、って言う佳作。

中条あやみが、すっかり女子高生じゃ無くなってて少し落胆。冨手麻妙の恵体化のスピードには腰がひけました。なんか姉御の風格さえ漂わせてて。芝居は文句無しです。

向後光徳さんにしては、画に注文付けたくなる場面もありまして。あの握手の場面は、一捻り欲しかったです。

良かった。普通に。

bloodtrail