劇場公開日 2020年8月7日

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「ここ数年のドラ映画最高の出来」映画ドラえもん のび太の新恐竜 サブレさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ここ数年のドラ映画最高の出来

2020年8月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

3回目ののび太の恐竜。恐竜が双子で、しかも首長竜ではないなど、大きな改変があり、また感動路線に大胆に舵を切ったのではと不安な状態での鑑賞。その不安は双子の恐竜を元の時代に返すまで続いていたが、白亜紀での冒険が始まってからはとても面白かった。

まず、ドラえもんの道具できちんと冒険しているところが良かった。最近の映画ドラえもんは、未来の世界よりも優れたテクノロジーを持つ人たち(月面人、海賊、宇宙人…)に半ば振り回されながら進むことが多かった。しかし今回はドラえもんの道具で、しかも自然の驚異に対して奮闘するというのが主な筋であり、そこにドキドキワクワクしてしまった。
そして、恐竜の「ミッシングリンク」に言及し、それを話の核に持ってくるところに興奮した。冒頭、恐竜博士(ドラ映画の博士にしてはイケメン!)が研究者らしく興奮気味に語る。いわく、理論的には存在するはずだが見つかっていない恐竜がある、と。これは現実の恐竜研究でも真実の話であり、のび太が見つけた恐竜もその類ではなかと示唆される。ここに恐竜の種類改変の意味があり、その計算高さにしびれてしまった。

ただひとつ、惜しむらくはのび太のキュー(双子恐竜の片方)に対する叱咤激励がちょっと雑に思えたこと。ただただ練習させて、お前のことを思って言ってるんだぞ、としかりつけるのはのび太が一番嫌いなコミュニケーションのはずなのだが…。
とはいえ、しずかちゃんが思いやりとかお互い様とか言って一応カバーはしてある。まあ、子供目線だとそういうことでも通るんだろう。大人になるってつらいことなのね…。

あと、あの子がてちてち歩いてくるシーンは、可愛かったし、感動しました。

サブレ