劇場公開日 2019年9月6日

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「インド版お受験映画」ヒンディー・ミディアム しずるさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5インド版お受験映画

2019年9月13日
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インドも韓国も、勿論日本も。格差問題は、今世界的に深刻なんだなぁと。
深刻な社会問題を、笑いや音楽を交えて、大衆に受け入れ易く描くのが上手いのが、インド映画の良い所。社会への映画の影響力が強いんだろう。インド映画には、映画を使って諦めず訴えるぞ!という気概が感じられる。

今作は、今まで見たインド映画の中では、若干カタルシスに欠ける印象。
セレブ層の見栄とか体裁とか傲慢さとか、私の極めて苦手な空気に辟易してしまったのと、終盤まで嘘を突き通そうとする為、いたたまれなさを長く引きずってしまった。

一つの学校の現状から変えていくのも大切だし、お受験に必死な親達に説教するのも必要なんだけど、結局貧困や格差の根本的解決はなされず終わるので、何かやり方がずれてる気がする…と、どこかモヤモヤ感が残ったまま。
富裕地域、貧困地域、結局どっちに於いても余所者のままで、地に足が着いてないんだよな。中層だからこそ見える両方の問題点を描きたかったのかもだけど、どちらに向けてのメッセージも、余所者の言葉として上滑りしているだけ。

まあ、何事も意識変革と身近な行動から。彼らも我らも、今後頑張って変えていこうね、という事か。

また、親達に焦点が絞られ過ぎていて、子供達同士の出来事や感情が殆ど見えない。
彼らにとっての幸せとは何なのか。もう少し突っ込んで表現して欲しがった。

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しずる