劇場公開日 2019年8月16日

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「残念としか言えない…」イソップの思うツボ おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5残念としか言えない…

2019年8月26日
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鑑賞方法:映画館

寝られる

あまりの評価の低さにスルーしようかと思いましたが、会員デーで安く鑑賞できたので突撃してきました。率直な感想としては、事前にハードルが著しく下がっていたので、思っていたよりは悪くないなという印象でした。

出演陣は、渡辺真起子さん以外は知らない俳優さんばかりでしたが、主演の女優さんたちをはじめ、みなさんがんばっていたと思います。本作の肝である終盤の種明かしも、それまでのシーンを引きでとらえ直し、わかりやすく編集されていたので、物語の全容をつかみやすかったのは良かったです。

ただ、人物像の掘り下げが十分ではなく、誰にも感情移入できなかったのは残念でした。特に亀田家の三人については、行動理由の説明は(あまり好ましくない形で)ありましたが、行動にいたるまでの心情描写がなかったので、最後まで共感できませんでした。そんな亀田家の三人がどうやって相手の懐にすんなり入りこめたのかも謎でした。

そのため、ことが表面的にきれいに運びすぎて、ご都合主義としか思えず、種明かしを見せられても「そういうことか!やられた!」という気持ちになれませんでした。ラストのどんでん返しは、そこまでのプロセスがあってこそのものだと思います。

さらに言うと、ラストでもう一回どんでん返しがありそうな雰囲気だったのに、それがなかったのも残念でした。いい話っぽくまとめようとしていましたが、「え?このまま終わっていいの?」という感じのラストでびっくりでした。やらかしまくって放置とか、「おいおいそれはないでしょ!」って感じで、まったくスッキリしませんでした。コンフィデンスマンJPのような爽快感がほしかったのに、むしろその逆で後味の悪さだけが残りました。

着想はおもしろいのに、そのおもしろさを追い求めるあまり中身を失った脚本になってしまい、キャストもスタッフも観客もドツボにハマってしまいましたとさ!

おじゃる