劇場公開日 2019年10月4日

  • 予告編を見る

「下衆の描き方は安定の韓国ノワール」毒戦 BELIEVER たけやんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0下衆の描き方は安定の韓国ノワール

2020年4月17日
スマートフォンから投稿

関係ないが、長く生きてると、誰かが誰かに似ている感覚を持つことも増える。今回は主人公が「笑い飯」の西田に見えてしまい、最後までそう思いながら観ていた。

本作は敵、味方双方が「よくこんな大胆な作戦を実行する気になったな」という感じで、お互いにぶっ飛んでいる。特に、イカれた中国人バイヤーとのやり取りは展開が予測不能で非常に楽しめた。しばしば、韓国ノワールに出てくる「大陸の無法者」たちは本当に恐ろしい怪物として登場する。この時点でテンションが上がる。
あと風景が美しい。田園、雪原、夕焼け、ラストシーンは画面に思わず見惚れてしまった。

展開については最後が何だかなと。
イ先生が誰か薄々分かっていたが、やはりそうかといったいった印象で驚きが全くなかった。というか、冒頭の登場シーンですでに思わせぶりな撮り方してるし、ミステリアスなキャラ設定だし、ちょっと何がしたいのか分からなかった。
やっぱり尻すぼみ感が否めないのは、本物イ先生が全然怖くない点。最後のターミナルであの人も殺さないんかい、なんか優しいな、と。悪魔ちゃうんかい。となると、やっぱイ先生に誰も会ったことない、ていうのが無理くり感も半端ない感じがしてくるし。。。まあいいけど。
あれだけ引っ張られるのだから、最後にもうちょっと驚きが欲しかった。

コメントする
たけやん