劇場公開日 2020年8月14日

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「井の頭公園が似合う又吉直樹の空間、儚く揺れる彼女への想いに共感」僕の好きな女の子 かわちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0井の頭公園が似合う又吉直樹の空間、儚く揺れる彼女への想いに共感

2020年9月1日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

又吉直樹の作品は、というと失礼なのかもしれないが、火花を読んでいる身としては、井の頭公園に触れずにはいられない。今回は、トモダチどまりの恋。心がヒリヒリせずにいられなかった。
いつも一緒にいて、とても楽しい。けど、この関係を触れて壊したくはない。だから「好き」があまりにも遠くて、彼女には触れられない。ケガをすることは分かっているから。ドラマの推察シーンで、複雑にも正当化しようとする加藤に、切なさと苦しさを覚えて辛い。内気な彼の感情が、決心に変わっていくとき、優しい光が公園に差す。
共感を覚えてしまうのと同時に、いい人どまりで終わることがどれだけ辛いことかを突き刺してくる。眩しくて、心に染みてしまった。

たいよーさん。