劇場公開日 2019年4月20日

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「偏向的だからこそ興味をそそられる」主戦場 SHさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5偏向的だからこそ興味をそそられる

2019年7月16日
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鑑賞方法:映画館

興奮

偏向的な結論で締めくくられるドキュメンタリーだということを知ってから観賞した方が、より興味をそそられるような作品だった。
日本の現状や戦争中戦後、あるいは人権やここで多く描かれている慰安婦について、もっと漠然と今の社会について等々、何でもいいから自分なりの意見や信条みたいなものを多少なりとも意識しながら見ると一層この作品の重要性が増すように思う。
慰安婦の事なんて全く分からん!とした上で見るのでも全く問題ないと思うし、熟知している上で見るもの当然よし、とにかくぐいぐい来る映画の主張と自分の中のものをぶつけ合いながら楽しむことをおすすめする。必ず、賛同も反発もあるはずだから、かなり刺激を受けるはず。何かしら得ることもあるはず、それがいいか悪いかは人それぞれ違うと思うけれど・・・
自分の場合は、どうしても慰安婦像が納得しかねるところで、どんな主張であっても、その意味や意義はチンプンカンプンだった。まぁ特定人物をかたどった銅像など総じていい印象はないのだから仕方がない、自分の場合は・・・
あと、右傾向にある日本の陰謀めいた相関図はかなり面白かったし、参考になった。すべてを妄信できるような内容ではなかったけれど、これからニュースの見方が多少違うような気がしている。
慰安婦問題を中心としたドキュメンタリーではあるけれど、核心部分はそこをついたものではないというところがなかなか曲者。一人称で個の意見をズバズバ述べているところ一つ一つに対してはかなり感情を揺さぶられるけれど、その帰結するところが曖昧だと言わざるを得ない。個人的には、アメリカの言うとおりにしていればいいんだよという主張にしか思えなかったけれど・・・

SH