劇場公開日 2019年11月29日

「アイアンクローとは違う迫り方で、プロレスの本気を描く」ファイティング・ファミリー sow_miyaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0アイアンクローとは違う迫り方で、プロレスの本気を描く

2024年4月7日
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鑑賞方法:VOD

アイアンクローきっかけで、フォロワーさんに紹介されて鑑賞。出会いに感謝したくなる一作だった。
黄色に赤文字というポスターをみると、強烈なB級映画の香りがプンプン漂っているのだが、心配ご無用。
観ているうちに、自分の心の中がオセロのように次々と気持ち良くひっくり返され、じんわりと感動が込み上げてくる作品に仕上がっている。

ストーリーは、「アメリカのプロレス団体WWEで、一夜にしてスターの座を掴んだ女性ファイター、ペイジの実話をもとに、プロレスを通して固い絆でむすばれた家族を描いたヒューマンドラマ」という解説文通りだが、一つ一つのエピソードの描き方と、その背景の見せ方がとにかく上手い!

こちらが監督の演出や脚本の意図通りに主人公たちに感情移入していくと、次第に見事な切り返しが次々と炸裂してくる。その展開は、まさにプロレス自体が持っている物語性や、スピード感や、ダイナミックさと重なるかのようだ。

アイアンクローは、「圧倒的な父とそれに憧れる息子たちのストーリー」だったが、こちらは「プロレスに救われた家族が、共にプロレスを生業にして生きていくストーリー」。
だから、WWE参戦は、家族の夢であり悲願なのだが、何よりも優先されるのは「家族であり続けること」なので致命的な悲劇は起こらない。
そして、アイアンクローとは違ったアプローチで、プロレスという競技そのものの本気さを、余すところなくきっちり描き出しているところも好感が持てる。

本人役で、ドゥエイン・ジョンソンが出演しているのだが、自分は、まず最初の彼のセリフに泣かされた。

またこの映画は、イギリス映画っぽい、フラモンティとかキンキーブーツとかに連なる、労働者階級の人々の生活を温かく笑いと共に描き出す作品という側面もあって、そういった点も自分にはツボだった。

アイアンクロー公開中のこの機会に、ぜひこちらも鑑賞をおすすめしたい。

sow_miya
Mr.C.B.2さんのコメント
2024年4月14日

ありがとうございます。観ました。レビューもあげましたよ。

Mr.C.B.2
talismanさんのコメント
2024年4月9日

今後ともよろしくお願いしますー!

talisman
Mr.C.B.2さんのコメント
2024年4月9日

私は、この作品を観ていないのですが、是非観たいと思います。
琥珀糖さん、sow_miyaさん、NOBUさん、talismanさん皆さん揃って推しているので。

Mr.C.B.2
琥珀糖さんのコメント
2024年4月7日

高評価(5点)で良かったです。
DVD購入して当たりで、ホッ‼️
本当にこちらは暖かい家族の愛の物語・・・ですね。
そうか、、イギリス映画なんですね。
ピューちゃん、良かったですよね。

琥珀糖