劇場公開日 2019年5月25日

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「作兵衛さんの作品に興味がある人は必見」作兵衛さんと日本を掘る Imperatorさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0作兵衛さんの作品に興味がある人は必見

2019年7月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ユネスコ記憶遺産に登録された時にニュースになり、日曜美術館でも紹介されたが、この映画はそれから5年以上経った後の、かなり季節外れの映画である。とはいえ、某映画館でロングランになっているように、いまだに反響は高いようだ。
この映画は、単に作兵衛さんの作品を紹介するだけでなく、ニュースなどではあまり触れられなかった炭鉱労働者への差別、作家の上野英信や森崎和江のこと、元炭鉱婦のおばあさんや作兵衛さんの親族や知人へのインタビューなど、重層的な構成になっている。それらを通じて、一見穏やかな作兵衞さんの秘めた怒りや、過去への惜別の思いが伝わってくる。
監督は、本作を長年完成できずに、「自分には炭鉱というものに対する皮膚感覚がないためではないか」と思って苦しんだと語っていたが、この映画には三池炭鉱の労働争議などとは、全く異なった感性や切り口が求められたようだ。
作兵衛さんの作品に興味がある人は必見である。

Imperator