劇場公開日 2019年5月24日

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「もはや貞子は限界」貞子 さうすぽー。さんの映画レビュー(感想・評価)

1.5もはや貞子は限界

2019年6月2日
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貞子は怖かった!
でも映画はつまらなかった!

自分は普段そんなにホラーは観ない方で、貞子のシリーズも日本の「リング」と「貞子VSかやこ」くらいしか観てないです。

「リング」は素晴らしいホラー映画だと思います。
小学生くらいに観た際、怖くてかなりトラウマになった事をよく覚えています。
今回はそんなリングの中田秀夫監督がメガホンを撮ったという事で怖い感じに仕上がってるかと期待して観に行ったのですが…。

まずはいつものように好きだった点について書きます。

さっきも書いたように貞子自体は怖かったので良かったです。
出番は少なかったのですが、出てくる時は思わず仰け反りました!
特に良かったのはラストのあれです。

そして、立ち入り禁止になった少女の家の中の背景も不気味さが出ていて良かったです。

...良かった所はそんな感じです。

さっきも言ったように、映画自体は全然面白くなかったし、観ていて退屈でした。
何せ内容がもう非常にどうでもいいです。

今回の映画のキーになる女の子は何かサイコキネシスみたいな超能力があるのですが、後半の方になるとその下りは全然描いてないし、前半は「貞子の生まれ変わり」と、ともさかりえが言及していたのにぶっちゃけ貞子の接点は全然無いし、本当に意味わからないです。
てか超能力の下り関係ないじゃん!
特に最後は普通の女の子に戻ってしまったので、結局なんだったんだろうとなります。

ホラー映画の少女で言うと僕は最近だと「ヘレディタリー」を思い浮かべますが、あの作品は設定がしっかりしていて、何故チャーリーがああなのかという理由付けがちゃんとされていました。
対して、この少女は何故か戸籍が無くて貞子の生まれ変わりという下りがあるのにそれらを無視してるので、もうどうでも良くなってしまいます。

また、主演の池田エライザは個人的に好きな女優で、今作も悪くは無かったのですが、彼女は医者という設定なのに全然医者に見えないのもかなり問題です。
医者だから自分で処置出来るはずなのに、女の子が倒れると「誰か来て下さい!」と呼びます。
いや、あんた医者だからそれくらい出来るだろ!(笑)

また、清水尋也演じる池田エライザの弟は心霊スポットに行った事で貞子の呪いがかかるのですが、そのうち心霊スポットというのは女の子の家です。
その家は火事になって立ち入り禁止なのに、自らその策をこえて入って映してしまいます。許可も取ってないのに。
もはや自業自得としか言いようが無いです(笑)

また、自分は覚えてなかったのですがリングに出てきた倉橋というキャラクターが何故池田エライザに執着してるのかが疑問ですし、存在理由もよく解りませんでした。

このように、登場人物に関しては全然好きになれないし突っ込みどころ満載でした。

正直もう貞子でホラー映画を作るのは限界かと思います。
たくさん作ってますが、評価はあまり良くないので今回もこの出来だと諦めた方が良いかと思います。

新しい日本のホラー映画が誕生することを祈っています。

さうすぽー。