劇場公開日 2021年7月30日

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「列車で行く近くの町も飛行機で行く近く国も「住めば都」。そして今住んでる場所も「都」」イン・ザ・ハイツ フリントさんの映画レビュー(感想・評価)

列車で行く近くの町も飛行機で行く近く国も「住めば都」。そして今住んでる場所も「都」

2021年7月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

移民が故郷を見つける話

ミュージカル映画はあんまり得意じゃないけれど、話題になってたので期待つつ鑑賞。

見事期待に応えてくれる楽しい映画でした。

終始楽しい雰囲気で陽気なラテン?ジャマイカ?のラップについつい体が動いてしまいそう。
会話より歌シーンのが多い気がするほどミュージカルしてましたね~。
歌詞とダンスを見るのが大変で、特にダンスが凄いことしてる時に字幕2行とかあると私としては大変でした。

登場人物は全員普通の人なのも好感が持てますね、夢は有るけれど踏み出すチャンスが無い人々、国や人種は違いますがまるで自分のことの様でした。
みんな歌も踊りも凄くて関心しちゃいます、邦画のなんちゃってミュージカルとはレベルが違いますな。
いや邦画も頑張ってるけれど、なんだろう妥協が見え隠れしてるんですよね、私の思い過ごしかな?

「ラ・ラ・ランド」のお洒落なダンスや歌、踊りとは違うストリート感がカッコいい。
主人公やら彼女が歌うのは当然として、世話好きおばちゃんからかき氷屋のおっちゃんまでソロの歌があったりでみんなが主人公と言わんばかり。
個人的にプールでのダンスシーンで腕の関節グニャグニャしてた人に目が釘付けでした。個人個人が特技を生かした踊りや歌を披露するのも多様性があってまさにアメリカって感じ。

移民問題が根幹に流れるストーリーはいろいろ考えらせれれますね。
残りたい人、出ていきたい人、残したい人、出ていかせたい人、複雑すぎて全部をくみ取れないけれど、本作は妥協点というか、未来に希望を持たせてくれた気がする。

退屈な毎日、同じ事の繰り返しで、コーヒーと宝くじを買うだけ、仕事が終わる時間までは永遠のように長い。
私は夢でも見なきゃ耐えられないってほど追い詰められてないけれど、いつ耐えられなくなる瞬間が来るかはわからないんだな~なんて考えちゃいました。
辛い現実だけど前向いてれば良いことあるよ!と言ってくれてる作品です。
元気をもらえたし、なんだかやる気がでてきたぞ!明日からも仕事がんばろって気になります。

夢と希望を忘れかけた私ですが、ちょっとだけ思い出しました。いや~見てよかった。

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劇中セリフより

「カニは僕が描いた」

下手でも描いてくれること自体が嬉しい事も有る。
カニにみたいに横にしか歩けなくても正面向いて前に進める人生を歩みたいものです。

フリント