劇場公開日 2019年9月27日

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「1,600キロの光ケーブル」ハミングバード・プロジェクト 0.001秒の男たち shioshioさんの映画レビュー(感想・評価)

4.01,600キロの光ケーブル

2019年9月30日
Androidアプリから投稿

通信速度の遅延を利用した詐欺は結構古典的で、大昔はラジオ中継局のリレー速度と電信スピードの差を悪用した競馬詐欺のアメリカドラマがありました。今回はずっと現代的で光ケーブルを使ったミリ秒単位の株取引という実話。
この実話を映画として成立させているのは主人公ヴィンセントとアーミッシュとの出逢いかと。
通信速度の速さなど自分達には何の意味もない、自分達の土地の下に速いモノを通して欲しくないと拒絶するアーミッシュ。
ラストシーンでヴィンセントと従兄弟のアントンが、納屋に座って静かに眺める雪がスローモーションだったのが象徴的。とてもゆっくり降る雪がこの映画の伝えたい思いだったのかなと、ふと思いました。

shioshio