劇場公開日 2019年3月29日

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「要するにホアン・シャオミンのプロモーションビデオ」大脱出2 よねさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0要するにホアン・シャオミンのプロモーションビデオ

2019年4月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

脱獄スペシャリストのブレスリン率いる警備会社ブレスリン・セキュリティは人質解放の仕事も請け負っているんですというツカミからスタート。というかチェチェンってテロップ出ますけどこれ多分アトランタですよね、ただの倉庫街だし。我が目を疑うようなショボい爆破シーンのCGでイヤな予感メーターがレッドゾーンまで振り切れました。なんやかんやでブレスリンは一線を退いて後進育成中。数名の社員の中で一番目をかけているのが中国系イケメンのシュー。スタンドプレーではなくチームワークを重んじる彼にブレスリンは自身の脱獄スキルを惜しげもなく伝授する。シューはIT起業家の従兄弟シュシェンの警備を買って出るが深夜のバンコクで謎の集団に襲撃されて意識を失う。目覚めるとそこは難攻不落の要塞刑務所ハデス。果たしてシューは脱獄できるのか・・・いやもう全然スタローン主演じゃないしね、これ。いやそうだろうとは思ってましたけれども。

結論から言うとまぁ正直スクリーンで観るまでもないC級激安アクション。ほとんどロケ撮影もなく安いセットの中でムサ苦しいオッサン達がそれっぽく暴れているだけと言ってしまえば身も蓋もないやつ。だいたい低予算アクションの定番じゃないですか、難攻不落の刑務所って。デカいスタジオなり倉庫なりに間接照明つけたらセットの出来上がり、町内の盆踊り大会よりも仕込みが楽チンです。お話も死ぬほどしょーもない、ワケありの企業が秘密裏に要人を拉致してましたってことですが、どう見てもネオナチとホームレスしかいない感じですけど。てことでまあこれといって盛り上がることもなく気づいたら終幕・・・というか何気に続編への意欲がハンパないんですが大丈夫でしょうか。

でもじゃあ箸にも棒にもかからんのかというとそんなこともないです。実質の主人公シューを演じるホアン・シャオミンがメチャメチャカッコいい。男前だし身体能力も高いしスタローンが後押しするのも当然の優良株。そんな彼のアクションを至近距離で捉えるカメラワークがキレッキレで、これは純粋にいい仕事をしていると思います。それ以外はダメなアクションのテンプレをきっちりなぞることに終始していてその律儀さに膝を打ちました。あとスタローンが何か教訓めいた名言をいっぱい吐いていましたがすいません、全部忘れました。

よね