「かわいい」シックスヘッド・ジョーズ　ラナプロさんの映画レビュー（感想・評価）

アサイラム映画ではパッケージのモンスターが激ショボCGでラスト3分くらいしか出てこないパターンがざらですが、この映画は中盤以降は割とシックスヘッドジョーズがでずっぱり（しかも昼の明るいシーンがほとんど）でCGのクオリティもなかなか高く、そもそもこんなやつ出てこなかったよ詐欺がない良作です。

物語に関してはモンスターパニックもののテンプレートをとりあえずひと通りやる感じの全くあって無いようなもので、視聴後に登場人物とあらすじを一切思い出せませんでした。しかしジャンル映画としてのお約束は低クオリティながらだいたい見せてくれるし、下手にサムい演出で邪魔をしない分逆に良いポイントかもしれません。それにつまらないと感じたら、サメが出るまで早回ししても大体話がわかるので心を楽にして鑑賞できる優しさともとれます。

そんなことよりこの映画を見るような人にとって気になるのはモンスター描写だと思いますが、これがなかなかよかったです。視聴前はぜったい持て余すと思っていた６つの頭を存分に使って暴れておりました。 6頭ならではの驚きの移動方法や戦法は狡猾かつ、ビジュアル的にはどこか間が抜けており愛嬌たっぷりです。
「映画」としてではなくシックスヘッドジョーズを愛でるイメージビデオとして見ると良いかもしれません。