劇場公開日 2019年2月22日

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「家族を病で亡くしたことがあれば号泣」母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。 だるまんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0家族を病で亡くしたことがあれば号泣

2019年2月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

私の母も白血病で2年間闘病して2011年春に亡くなりました。私も40代のおっさん。ほぼこの映画のストーリーと重なります。
そういう経験があれば予告動画だけでも泣けるし、オープニングから泣ける。思っていても口に出来ない事など「そうだよなぁ」と何度も嗚咽するくらい泣けました。

白血病についてはタイムリーですが、映画やドラマでは死の病というイメージが強いですが、骨髄移植出来れば、元気になる病気ですが、私の母は白血病でもタチの悪い種類で、高齢だったので移植も危険ということで移植はせずに闘病しました。若い方なら元気になることの方が多いと思いますので、闘病中方は( *˙ω˙*)و グッ!

勝ち目がないなぁと思ってしまう病気になっても、
死にたくない、
苦しい治療はしたくない、
死ぬのが怖い、
心配かけたくない、
暗くなりたくない、
家族に迷惑かけたくない、
残される家族が心配な、
いろいろな感情がが入り乱れると思います。

また、息子は、
とにかく生きて欲しい、
苦しんでるのは見てられない、
感謝を伝えたい、
それを伝えると死を受け入れることになってしまう、
これもいろいろな感情が生まれます。
1番近くで見ていると、お見舞いの方などに、
希望は失わないで、
きっと良くなるよ、
こんなに頑張っているのにそれ以上頑張ってって言わないで、
と、優しい言葉が辛かったのを覚えています。

それぞれとても良く表現されていて、急に自分の体験とオーバーラップするのでたまりませんでした。

逆に言うと、こういう体験をしていないと、そこまで泣けるかは分かりません。

安田顕さんのファンでもありますが、カメレオン俳優なんて言われていますが、チームNACSの演劇など見ていても、どの役もヤスケンが変わると言うよりも、逆にどの役もヤスケンそのままに変えていく感じがします。どちらかと言うと怪演という言葉の方が合っていると思います。この役も、ひょうひょうとしていたり、悪ふざけしてたり、裸になったり(笑)、叫んだり、そして鼻水垂らして号泣したり、いつものヤスケンでした。

ただただ、演出が昭和。
古くてうわぁと引いてしまう。
空にお母さんの笑顔が出たり、走っているヤスケンにズームインしたり、今どきNHKのドラマでもやらない演出に、マジか、、、と絶句もの。
また、暗い話だけにはならないように、病気の絶望と日常の退避対比のためかもしれないけど、音楽がポップ過ぎて、号泣した後に冷めてしまったり、ちょっとバランスがどうなのかなぁ、と思いました。

とってもいい話だし、演者も素晴らしいけど、演出で台無し、怒りさえ覚えましたが、、、それを踏まえても良い映画でした。

だるまん