「予備知識は絶対必要。真っ向から問う、“命を賭けるべきもの”とは。」劇場版 Fate/Grand Order 神聖円卓領域キャメロット 前編 Wandering; Agateram 門倉カド(映画コーディネーター)さんの映画レビュー(感想・評価)

1.0予備知識は絶対必要。真っ向から問う、“命を賭けるべきもの”とは。

2021年2月7日
PCから投稿

興奮

知的

難しい

【賛否両論チェック】
賛:窮地にも屈することなく、かつての王へ人道を問おうとする主人公の姿が、勇ましくて雄々しい。
否:ゲームの知識がないと、正直ストーリーが全く分からない。ツッコみどころも多すぎる印象を受けてしまう。

 さすがゲームが基になっている作品だけあって、予備知識がないと何が何だか全く分かりません。最低限というよりは、ある程度そちらの知識がないと、観ても仕方がない作品なのかもしれません(笑)。
 かつて仕えた自身の王の非道に対し、劣勢に屈することなく、真っ向からその真意を問おうとするべディヴィエールの姿は、観ていて率直にカッコイイです。本当の意味での、“自らの命を賭けるべきもの”という普遍的な問いの答えを、まさに体現しているような気がしました。
 作品が作品なだけに、勿論ツッコみどころもありすぎるのですが、もはやそれを言うのは野暮というもの。100%ゲームのファンの方向けの作品といって、間違いなさそうです。

門倉カド(映画コーディネーター)