劇場公開日 2021年3月5日

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「ミッションインポッシブルの最新作かと思われるほどの面白さです。これはお勧めです!」太陽は動かない けいちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ミッションインポッシブルの最新作かと思われるほどの面白さです。これはお勧めです!

2021年3月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 本当は別の映画(カポネ)を観る予定でしたが、その映画の上映時間と僕の都合が合わず、ちょうど封切り初日の本作の上映時間が合ったので、金曜の仕事帰りにかなり軽い気持ちで観ました。予告編は何度も目にしたものの、特に関心も湧かず、監督が羽住英一郎さんという以外は予備知識ゼロの状態で観ました。しかしこれが非常に面白かった!しばらくぶりで期待値を大きく上回る映画に遭遇し、とても得した気分になりました。
 コロナ禍でトップガンや007、キングスマンなどアクション大作洋画が次々と公開延期になり、期待して観に行った「テネット」は僕には難解過ぎて、正直ちっとも楽しめなかったし、スパイアクション洋画好きの皆さんはおそらく僕同様に、満たされない気持ちを持っていると思いますが、本作はミッションインポッシブルの最新作かと見まがうほどの面白さであり(日本、香港、中国、インド、ブルガリア、オーストリアとテロップ付きで場面が変わるところもミッションインポッシブルみたいでgood!)、トム・クルーズの大フアンである僕の心も十分に満足させてくれました。
 特にブルガリアの場面はハリウッド映画にまったく負けていません。羽住監督の力量に脱帽です。
 なお主要な役では白人俳優はほとんど出てきませんが、日本映画に無名の白人俳優を出演させると安っぽくなるので、池上遼一さんの漫画のようにカッコいいアジア人の俳優で満たしたのは正解だと思いますし、十分に国際色豊かに感じました。デイビット・キム役のピョン・ヨハンさんは十分にカッコよかったですし、AYAKO役のハン・ヒョジュさんも峰不二子みたいで魅力的でした。ただ、最後のヘリコプター内で主人公の鷹野に話しかけるデイビット・キムの台詞がヘリの音にかき消されて全然聞き取れませんでした。これがマイナス0.5点の理由です。早急に字幕を付けてほしいです。
 島本和彦さん原作の「逆境ナイン」を羽住監督が撮影した際、島本和彦さんの「新・吼えろペン」の中で「弾(はずみ)Aイチロー」として羽住監督は登場し、彼は「公開時には日本中を弾ませてやる!」と言っていましたが、まさに本作は「弾んで」いました。最高です。とにかくこれまでの日本映画のスケール感を圧倒的に凌駕するスパイアクション巨編であり、コロナ禍で鬱々とした気持ちを一瞬でも忘れせてくれる、映画でしか表現できない映画らしい映画です。WOWWOWじゃなく、映画館で観るべきです。
 続編もありそうな感じなので、是非、次回作も羽住監督お願いします。

けいちゃん