劇場公開日 2019年6月28日

「香取慎吾が解散後こんなことになっていたのか。。」凪待ち shinkatoさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0香取慎吾が解散後こんなことになっていたのか。。

2019年11月17日
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鑑賞方法:映画館

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序盤の、就寝中に酔っ払って帰ってくる郁男に呆れ、そこに父が突如として海へ出ると言い出す場面。あと、美波との連絡が取れない中、郁男が未だギャンブルをしていることがわかってしまう場面。この辺りの亜弓の何かが切れてしまう寸前の描写がものすごいリアルで、この先に何が起こるのか不安を掻き立てる。

郁男は愛されている。が、そこに甘える自身の不甲斐なさが許せない。変わりたいと思っている。その不甲斐なさの描写が、どうしようもないのだが、何故か観ているこっちも彼を突き放すことが出来ない。彼が金を手に入れ、次の場面が「あの場所」だった時思わず「なんで。。」と声を出してしまった。これは香取慎吾のキャラ越しに郁男を観ていることが大きく、このキャスティングは大成功だと思う。何とか立ち直って欲しい。。そう思わせる。亜弓もそうだったのだろう。

登場人物の全てが、自分の意図しない不遇と葛藤する中で唯一と言って良いだろう、しっかりとした、そして不気味な程の良心を見せる小野寺。何故彼があれほど郁男に親身(気)に接したか。スクリーンに映っている彼の良心的行動が、大きければ大きい程、解釈のベクトルが逆方向に突き進む。

引っかかるところがあるとすれば、金銭的な部分で何度も救われる点。これは実際にはあり得ない。

ネタバレしてないよね笑

shinkato