劇場公開日 2018年11月9日

  • 予告編を見る

「「がんばれ!ベアーズ」タイプの新しい変型」アンクル・ドリュー しろくまさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5「がんばれ!ベアーズ」タイプの新しい変型

2018年12月5日
iPhoneアプリから投稿

主人公ダックスはストリートバスケのコーチ。
ニューヨーク、ハーレムで行われるストリートバスケの大会での優勝を目指していたが、チームの選手がいなくなってしまう。
ダックスが選手を探し歩いていると、若者と老人がバスケで勝負する場面に出会う。
その老人こそ、行方不明になっていたストリートバスケのレジェンド、アンクル・ドリュー(ドリュー爺さん)だった。
ドリューはかつてのチームメイト(もちろん全員老人)とともに優勝を目指す、というストーリー。

アンクル・ドリュー演じるのは現役のNBAのスーパースター、カイリー・アービング。実年齢は26歳で、彼が特殊メイクで老人になって演じている。そりゃあ、強いはずである。
カイリー・アービング以外は引退選手ばかりだが、デカイが速いシャキール・オニールや、3ポイントシュート歴代2位のレジー・ミラーなどが出演。彼らが次々と披露するスーパープレイが本作の見どころだ。

ストーリーは、弱いと思われていたチームが活躍するという、要は「がんばれ!ベアーズ」の変型で、中盤でほぼ結末が予想できる。

それでも本作が新しいのは、単純にダメチームが頑張る話ではなく、それが、かつてはトップチームだった、ということ。
つまり、もともと弱いのではなく、以前は強者だった、というところに妙味があり、トップを極めた者ならではの哲学や競技への愛、そしてプライドがそこここに見え隠れするところは面白い。
主人公のコーチ役はコメディアンのリル・レル・ハウリー。彼の狂言回しにより、ストーリーは笑いたっぷりに進む。
これぞ娯楽映画。楽しめます。

しろくま