劇場公開日 2018年11月9日

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「オチがつけられてよかったが、やっぱ楽しくなかったですわな。」GODZILLA 星を喰う者 a7aさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0オチがつけられてよかったが、やっぱ楽しくなかったですわな。

2018年11月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

この作品は、3部作なので、完結編単体の評価と3部作全体の評価をしてみたい。

まず、完結編単体の映画としての評価だが、「よくぞまとめ上げたな」という感心するものの、でも「やっぱり映画としてはつまらないよね」という残念評価になる。

そもそも2作目終了時点で、「後はこんな感じで行くしかないよね」みたいな方向性はだいたい視えてるし、その延長線上じゃ、超ウルトラCでも無い限り面白くするのは至難の業だわなぁと。

そしてウルトラCや奇跡など早々起こるモノではなく、順当にあまり楽しくない作品となってしまった。というところか。

アクション少な目、延々と語られる議論、精神論宗教教義など、話をまとめるために必要であったかもしれないが、決して面白くなかった要素がてんこ盛りであった。
しかしながら映画としての破綻はなく、体裁はちゃんと整ってた。
苦心しながらも話をまとめ上げたところには賛辞を贈りたいと思う。

完結編第3部であるこの映画において小さな救いがあるとすれば、この映画を見に行く人はぼ前2作を見てる(物好きな)人ということで、完全一般人初見者が見に行くことはほぼ無いというところだと思う。不幸な事故はたぶん起こらない。確率は低い。
商業的にはどうなんだろうねと思いますけどね(笑

さて、3部作全体を通しての虚淵アニメ版ゴジラの評価に移るが、個人的には1作目はかなり楽しめた。2作目は色々言いたいことはあるけど、まぁ楽しめたと。だけどこれこのまま次どうすんの?これ以上面白くするのは無理じゃね?って思ってました。完結編ではその予感が残念ながら的中してしまったと。そんな感じ。

1作目はアニメファンSFファンならほぼ楽しめる間口の広い良作だったが、
2作目は設定を深く理解してる人しか楽しむことのできない間口の狭い作品になってしまった。
3作目はもはや楽しむための映画ではなく「終わらせる」ための映画だった。

だが、しっかり完結させたことにより、評価を確定させることができるので良かった。エヴァみたいな終わらせることができなかった作品は、部分部分の評価はできるけど総評として評価・語る事ができない。それはエンタメとして、また、オタクが語る作品としては辛いものだと思う。
キッチリ終わらせたことにより、楽しかった部分、つまらなかった部分を語り、作品として愛する事ができるようになったことに感謝したい。

a7a